VS竜 その2
ドゴオオオオオオオオオオオオオンンン!!!
爆音が辺りに響き渡る。
竜のブレスだ。
さっきのよりも、さらに威力が高く、そして速くなっている。
オレは、それを紙一重で躱す。
多分これは、オレの魔法攻撃無効も突破してくる。
元々こいつはオレと同格かもしれないし、格下であったとしてもこいつには『無効突破』があるから。
ちなみに、『智慧の書』で調べたら、『無効突破』は、自分よりも格上の相手の『無効スキル』を突破し、ダメージを与えることのできるスキルだった。
『チッ!避けたか!小賢しいやつめ!』
「でも、結構危なかったよ!!!」
そう言って、オレは竜の懐に入り、拳で腹を殴り飛ばす。
ドガアアアアア!!!!!
『グッ!!!!!クソッ!我がダメージを負うなど、何千年ぶりか!!!!!』
オレの攻撃は効いたようだ。
「フフッ、効いたようで何よりだ!!!!!」
『狐如きが、思い上がるな!!!!!』
竜の爪が一瞬でオレの前まで迫ってきていた。
ズガアアアアアアンンン!!!!!
なんとか結界を張れたけど、結構ヤバいな。
『チッ!結界か』
「あぶねーな」
『フンッ!ただの爪の攻撃を防いだぐらいで、調子に乗るなよ!!!!!』
そう、竜が言うと、竜の周りにいくつもの魔法陣が浮かび上がり、そこから、数多の魔法がオレに向かって飛んできた。
「なら、撃ち落とすまでだ!」
オレは神術を竜の魔法と同じ数発動させ、迎え撃った。すると、
『我を侮るなよ!!!『掌握』!!!!!』
次の瞬間、オレが発動させた神術が、竜の魔法ではなく、オレに向かって飛んできた。
あれ、結構ヤバい…………………。