表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
233/246

其の拾陸 旅の始まり

 旅をすると話した翌日、裏玖(リク)(あかり)は、旅に必要な荷物を準備し、旅に出た。


 歩く速さは、灯に合わせたため、山を下りるのに半日がかかった。


 それでも、灯と過ごす時間が裏玖にとっては楽しく、裏玖は灯を急かすことはしなかった。


 そうして、旅が始まり、2日程が経ったある日、2人は、妖に襲われている行商人を見つけた。


 裏玖は、それを一瞥すると、特に興味もなさそうにその場から離れようとした。


 しかし、それを灯が止めた。


「待ってください」


「どうした?」


「あの行商人……助けてくれませんか?」


「なんで?ボクは灯のことは気に入ってるから助かるけど、他を率先して助ける気はないよ?灯も知ってるでしょ?」


「はい。分かっています。しかし、これは重要なことなのです」


「何が?」


「私たちは、お金を持っていません」


「ん?」


「物を買う場合、お金が必要です。しかし、私たちはそれを持っていない」


「うん」


「なので、あの行商人を助け、謝礼をせびるのです」


「なるほど、確かに一理ある」


 こうして、裏玖は、行商人を助けることを決めた。

 補足

 灯は、元々孤児であった時に人の死はたくさん見ているため、そこに忌避感はなく、大して親しくない人が死んだところで感情は動きません。そのため、今回のような理由がなければ見捨てます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ