『九尾』VS『創造神』 その3
『悪食の刀』を杖で受け止められた。
しかし、これは想定内!!!
「そりゃこっちのセリフだ」
オレはそう言い、9本の尾で創造神の胴体を貫いた。
「ホッホッホッ!そうでなくてはな!!!」
胴体に風穴を開けられたというのに創造神は笑い、そして次の瞬間、創造神の杖の中から刀身が現れ、オレは斬り刻まれていた。
「グッ……!なるほど、それ、仕込み刀だったんだ」
「そうじゃ!それにしても、これでも普通に会話できるとは、流石は玖音の系譜に連なる者といったところじやのう」
「玖音?そういえば『空亡』も言ってたな。誰だ?そいつ」
「ホッホッホッ!儂に勝てたら教えてやろう」
「そうかよっ!!!!!」
『負傷喰い』ですぐに傷をなくし、再度創造神に斬りかかろうとした次の瞬間、創造神から『空亡』が霞んで見えるほどに圧倒的な圧が放たれた。
いつの間にか、胴体の風穴も塞がっている。
「せっかくじゃ、儂の真術を見せてやろう」
創造神は、そう言ってさらに圧を強くする。
「真術?」
「うむ。といっても儂がそう呼んでおるだけで正式な名称はないがのう。理から外れた者が使う力を『真力』そして真力を使った術を『真術』と呼んでおるのじゃ」
「なるほどね」
オレは、そう答えながら身構える。
本当なら術を発動される前にそれを阻止する方がいいのだろう。
しかし、創造神の使う術を見てみたいと思ってしまった。
「さあ、防いでみせよ」
創造神のその言葉として共に大量の幾何学模様の陣が現れた。
「『無属性真術』」
『無属性』……ああ、なるほどそういうことか。
オレは、あの世界に行って、1つ疑問に思ったことがあった。
それは、『無属性』の術が存在しないこと。
『智慧の書』でも調べたが、『智慧の書』には『閲覧権限が足りません』という一文しか表示されなかった。
しかし、今、理解した。
『無属性』とは、『属性が無い』という意味ではなく……
「『無還ノ黒珠』」
『万物を無へと還す属性』という意味!!!!!