再会
ワープホールを抜けると、何もない真っ白な空間に着いた。
そして、見つけた。
創造神を。
「久しぶりだな。創造神」
「そうじゃのう。九喰、そして原初竜……いや、瑠璃だったかの」
創造神はそう言い、オレと瑠璃を交互に見た。
瑠璃は、その言葉に、いつものような喋り方ではなく、かしこまった喋り方で
「はい。ご無沙汰しております」
と、言った。
瑠璃からしてみれば、創造神は自身を創った存在だ。
そのため、自然と謙ってしまうのかもしれない。
「ホッホッホッ、謙る必要はないぞ。儂は、お主のことは実の娘のように思っておるからのう」
「それは……嬉しいです……いや、嬉しいな」
「さて、九喰がここに来たのは、単純に結婚の挨拶という訳ではないのじゃろう?」
「ああ、そうだな。もちろん結婚の挨拶も兼ねてはいるぞ?瑠璃と結婚したからよろしくな義父さん。とりあえず一発殴っていいか?」
オレは、異世界に転生して、最初に性別を変えられただけでなく、前説明もなしに危険な森に送り込んだ創造神をぶっ飛ばしてやると誓った。
だから、今ここでぶっ飛ばす。
「ホッホッホッ。喧嘩っ早いのう。まあ、性別が変わったことは申し訳なく思っておるよ?儂の九尾の狐のイメージが女性だったから、それに引っ張られてしまったようでのう……」
「そうか……やっぱり性別が変わったのは創造神のせいか」
瑠璃は、ここに来る前にオレと創造神の関係を話しているため、オレたちの様子を見守っている。
「そうじゃ。まあ、何もせずに殴られるのはいやじゃから、抵抗はさせてもらうとしようかの。戦うとしようぞ!存分に!!!」
「ああ!そうだな!戦おう!瑠璃はできるだけ離れててくれ!!!」
「うむ!ないとは思うが、死ぬでないぞ!」
「ああ!死なないさ!!!」