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『不明』VS『破壊神』 その1
九喰の二つ名の『不明』、タイトルだけだけど、久しぶりに書いた気がします。
〈九喰視点〉
今、オレの真下には、巨大な穴がある。
破壊神の神力がここから大量に漏れ出ている。
この神力のせいで、直接ここに転移することができなかった。
「フゥー、さて、行くか」
一度深呼吸をして、降下を始める。
大穴の中は、破壊神の神力が充満していて、息が詰まる。
「随分と酷い環境だな。こんなところでよく暮らしてられるよ」
オレは、その大穴の中にいた青年……破壊神に向かってそう言った。
「フフフ、僕の神力が充満した空間を酷いとは……おかしなことを言うものだ」
「おかしいのはお前の感性だろう?悪趣味だ」
「フフフ、僕を怒らせたいのかい?だったら、もう目的は達成したな!!!」
破壊神は、そう言うと、手のひらをオレの方へ向け、そして拳ほどの大きさの神力を凝縮した玉を放ってきた。
それは、光速を超えたスピードでオレに迫った。
まあ、でも、
「『力喰い』」
権能となった『九喰い』で、どうとでも対処できる。
「ほう……多少は強くなったようだね」
「さあ、戦いを始めよう」