『魔女』VS『崩界』 その2
〈三人称視点〉
大量の魔法を浴びながらも、カロスは平然と超高速でリーリに迫った。
リーリは、カロスから遠ざかりながら魔法を放ち続ける。
「へー。すごいね。魔法が君に当たると、崩壊する。どういう仕組みなんだろう?」
リーリは、そう言うと、大量の魔法陣を目の周辺に展開した。
「ハッ!理解できるわけがないだろう?これは『準権能』だ!!!」
カロスは、そう言うと、一気にリーリに近づき、殴った。
しかし、その拳がリーリに当たることはなく、リーリの結界と衝突し衝撃波を発生させた。
「何っ!?!?!?」
「うん。理解できてきたかも」
「なっ!!!まさか……『準権能』に対応した結界を張ったのか!?!?!?」
「ええ、そうよ」
「チッ!!!なめるなよーーー!!!」
カロスは、そう叫ぶと、拳に今まで以上の神力を込めた。
次の瞬間、リーリの結界が音を立てて割れた。
しかし、カロスの拳はその先にあったもう一つの結界に止められた。
「フフッ。どうせ破られると思ったから、その破られるまでの間にもっと強力なその『準権能』とやらに対応した結界を張ったのよ。それより……良いの?君の『準権能』に対応した攻撃魔法が来るよ?」
リーリは、そう言ってカロスの背後を指差した。
そこには、大量の魔法があった。
「クソッ!!!」
カロスは、勢いよくその場から離れた。
「さあ、もっと実験に付き合ってちょうだい?」
リーリは、笑いながらそう言った。
「化け物め」
「お互い様でしょ?」