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『賢王』VS『海界』 その2

〈三人称視点〉


 彼は、剣の天才だった。


 剣を握ってたった1ヶ月で、当時最強と呼ばれていた剣の達人に勝利した。


 誰もが、彼を褒め称えた。


 しかし、彼にとって剣は、ひどく退屈なものだった。


 周りがやるべきだと言っているからやっているだけだった。


 そんな、剣を振るう日々に退屈を感じていたある日、彼は、魔法と出会った。


 彼は、魔法に憧れた。


 周りの声を無視して、彼は魔法の特訓を始めた。


 剣とは違い、すぐにはできない。


 彼は、魔法を使うために試行錯誤した。


 その試行錯誤の時間が、彼は好きだった。


 魔法の才能も多少はあったようで、80年で『魔法の達人』と呼ばれるようになった。


 300年経つと、『災害指定』の1柱にまでなった。


 彼の名は、ローン。


 『賢王』の二つ名を持つ『災害指定』。


 剣に愛されながら、魔法を愛した男。




……………………


……………


……




「何よ……それ」


「本当なら、魔法で勝ちたかったんじゃ。しかし、どうやら魔法では勝ち目がなさそうだったのでな……使わせてもらうことにしたんじゃ」


「そう……それが、あなた本来の戦い方ってことね」


「まあ、魔法よりもこっちの方が強いというだけじゃ。魔法で勝てぬ相手が現れた時のために剣の訓練は、一応続けておったからのう」


「フッ、それだけで勝てるほど……私は弱くないわよ!」


「そうかのう?まあ、良い。儂に退屈なものを使わせた代償は大きいぞ?」

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