ボス戦その2
「クッ」
特異体古代大鬼の拳が頬を掠め、血が出る。
コイツ、動きがどんどん早くなってる。
ダメージを負うごとに強くなるのか?
そういうスキルはありそうだしな。
「『金属性妖術:斬撃の雨』」
未だ燃えている特異体古代大鬼に刃の雨を浴びせる。
「グギャアアアアアア!!!!!」
「これでどうだ?」
ズンッズンッ!
血が足りなくなってきたのか、特異体古代大鬼は少しよろめきながらなおも攻撃してくる。
だけど、それもこれまでのようだ。
ドゴオオオオオオオンンン!!!!!
特異体古代大鬼が倒れた。
そして、
〈神話級ダンジョン一階層ボス特異体古代大鬼の討伐を確認。レベルが20に上昇しました。また、二階層へ行く権利が与えられました。〉
と、アナウンスが聞こえてきた。
「た、倒せた。それに、レベルが20に上がった。ん?なんだこれ。」
突然、オレの体が光だした。
何が起こっている?
わけがわからなかったが、すぐに光はなくなった。
自分の体を確認すると、尻尾が2本になっていた。
レベルアップの影響か?
とにかく、ステータスの確認だ。
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名前:狐宮 九喰
種族:妖狐(2尾)
年齢:17歳
身長:141センチ
職業:妖術師
レベル:20
権限:智慧の書閲覧
ユニークスキル:九喰い(不完全)
スキル:妖術 妖魔眼 操尾 幻術 狐火 気配察知
魔力感知 妖力感知
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おお、種族に2尾が追加されてる。
他に変わったのは、スキルはこれまでに獲得したやつだしないか。
力はレベル19の時よりも格段に強くなってる。
20で2尾なら30で3尾?それとも40でまた増えるのか。
考えても仕方ないか。
さてと、確かニ階層へ行く権利がどうとか言ってたよな。
このダンジョン階層型だったんだな。
めっちゃ広いから一階層だけかと思ってた。
まぁ、二階層に行く前に、あの宝箱、気になるんだよなー。
特異体古代大鬼が倒れていた場所には、すでに特異体古代大鬼の死体はなく、宝箱があった。