八使徒
死ぬ!
破壊神の神力を浴びたと同時にそう理解した。
これは抗えない死そのものだ。
亜神程度がどうこうできるものじゃない。
圧倒的な上位存在……それが、目の前にいる破壊神だ。
そんなことを考えていると、突如7人の男女が現れ、破壊神に向かって跪いた。
「『八使徒』が第2席『崩界』カロス」
「第3席『煉界』ガートーリ」
「第4席『凍界』グラキエ」
「第5席『雷界』トニトゥル」
「第6席『震界』モートゥ」
「第7席『嵐界』テンペスター」
「第8席『海界』オース」
続々と名を名乗り、そして、最後にファンタズムが跪き、
「第1席『幻界』ファンタズム」
「「「「「「「「主上の御前に揃いましてございます」」」」」」」」
ヤバイ!ヤバイ!ヤバイ!
この『八使徒』ってやつら……第1席から第3席までは亜神……、第4席から第8席も亜神に準ずる力を持ってやがる!
破壊神だけでも無理なのに、こいつらまでいるなら、もう完全に終わっただろこの世界……。
「久しぶり。元気そうで良かったよ」
破壊神が口を開いた。
その瞬間、全身にありえないほどの怖気が走った。
怖い……怖い……怖い……!
恐怖が全身を支配して動けない!
「それにしても随分と他世界の生物が増えたようだね」
「はい、主上の遊び道具ですので、滅ぼさずに残しておきました」
「気が効くね」
「それほどでもございません」
「しかし、2匹ほど、不快な存在がいるようだね」
そう破壊神が言葉を発した次の瞬間、破壊神がオレのすぐそばに現れた。
逃げたい!
でも、体が動かない。
「そこの『竜』は創造神によって創られた者だろう?創造神の忌々しい気配がするよ。そして君は……」
破壊神はオレを見つめながら言葉を発する。
「少し創造神の気配がするけど、それは本当に少しでそれ自体はそこまでイラつかない……でも何故だろう?君の姿を見ているとすごく苛立つんだ。だから苦しみながら死んでよ」
破壊神がオレに手をかざした。
次の瞬間、全身に激痛が走った。
「グアアアアアアアアアアアアアアアアアアーーーーーーーー!!!!!」
痛い!
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!
ヤバイ……意識を……保っていられない……。