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戦場へ

〈三人称視点〉


 時は少し遡り、ルリは、ドラクルスを連れ去った者について考えていた。


「あれはなんだ?我の攻撃をいとも簡単に消し去る存在など我は知らぬぞ?それに『器』とはなんだ?あやつはドラクルスを何の『器』にしたいのだ?」


 ルリは今まで、あの炎が消し去られることなどあり得ないと思っていた。


 禁忌魔法・魂壊ノ黒炎


 肉体のみならず、魂すらも完全に滅ぼす……それが可能なこの世界に存在する魔法の中でも最上位の魔法の一つ。


 それがこの魔法だ。


 たとえ九喰(クク)であっても魂まで破壊されずとも傷は負う……。


 それなのに、あの人影は簡単に消し去った。


 それに、人影はルリであっても、姿を捉えられなかった。


 現れてから転移するまで、ルリは『竜眼』でその姿形と能力を探ろうとした……。


 しかし、その姿すら、終始黒いモヤがかかっているようにしか映らなかった。


 それが不気味で仕方なかった。


 そして、『器』という言葉……。


「『器』……『器』……何に使うものだ?魔力を入れる……いや違うだろう……。あれほどの強者であれば、魔力を貯蔵する『器』など要らぬだろうし……ではなんだ?何か強大な存在を入れる……いや、それも違う……強大な存在を受肉させるための『器』ならば、我を狙っても良いはずだ。いや、まずは『竜』を使わざるを得ない何かを考えろ……まさか……邪神の復活……であれば、ドラクルスだけでは足りぬはず……そうか……だから『器』か……。ドラクルスの肉体に大量の魂を入れ、復活の生贄とする……ならば、『器』という言葉にも納得する。……まずいぞ……邪神は我では止められぬ!ククであってもおそらく無理だ!ククは亜神で邪神は本当の神だ!」


 ルリは焦る……自分たちではどうしようもない存在が復活しそうなのだ。


「魂はどこから入手する……戦場か!」


 ルリは、次にあの人影が戦場に現れると読み、戦場へと転移した。


 邪神の復活をなんとしてでも阻止するために。


 

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