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第二話

広場の前に出るアリサ、その迫力で、民衆も、兵士でさえも道を空ける。


役人の前に魔法杖を両手でダランと垂らして持った状態で、話す。

「そも・・そも、転生者を騙った・ら・火あぶりって・・根拠は?」

「女神教典にのっておるわ!」


「嘘・・ね。[転生者を騙った者は咎められなくてはいけない]それだけ・・よ。現王国刑法では、詐欺罪が・・妥当よ・・ね。貴方の手に持っている女神教典で調べてみたら・・転生の章の・中ぐらいに・書いてある・・わ。判例から・・見ると・・微妙よね。彼女らを罰したら偽兵士の戦争英雄講談や、見世物小屋も・・罰しなければ・・ならないわ。・せいぜい戒告と罰金刑が妥当・・よ」


「(転生、御技、女神様の意志、冒涜)」

勇者学の先生が、勇者語で話すが。


「(転生は正確には女神様の御意志ではないわ。女神様はね。人さらいみたいな召喚をお嫌いになるの。ずっと勇者の素質のある方が不慮の事故にあったり、過労死で亡くなられたり、不幸にも自〇を選んでしまった方に来て頂いているのよ。だから、転生者は女神様をお慕いなさるのよ。クラス転移なんて邪道よ)」


「(話す・・言ってる。分らない。遅く)」


「いいわ・・大陸共通語で、話す・・わ。貴方の勇者語・・落第。山羊のお髭のような先生、シルベスター教授に、アリサと会ったと言いなさ・い・・言語よりも、もっと大事な事・・あるはず・・だいたい何・・この子にした質問は・・[勇者の国の村人何人?]って、人口一億2000万人・・よ」


「貴方は、勇者の子・・アカデミー勇者学名誉教授、アリサ殿か?」

勇者学の先生は、うなだれて膝を付く。


準男爵は考える。そうだ。とっておきの秘策があったわ。


フフフフフ。


この時代、基本的人権は貴族のみに認められた特権、国王も貴族を勝手に処罰できないが、平民は違う。だから商会は力を付ければ、男爵位でも大金を出す。


もっとも、王国の法典でも、平民をみやみに害してはならないとあるが、「むやみに」だ。

実際は、みやみに、婦人を陵辱、財産を没収をしたら、家名は地に落ち。領地から農民が去り、商人も去るだろう。


しかし、貴族は誇りで生きている。

もし、平民に、名誉を傷つけられる事態になったら・・


「ふん。平民よ。ご領主様が、もうすぐ処刑を見学に来られる予定だ。採決は、領主の裁断になる!お前も偽転生者として処刑されることになる」


「ふ~~ん。貴族ね・・別にいいわ・・男爵様でしょう」

と頭の中で、今日召喚した弾の数を確認する。


「私はこの由緒あるコールマン家の現当主は私の甥に当たる。私は準男爵だが、相談役でもあるんだ。兵士、引っ捕らえろ」


「待って下さい。この方は、勇者絡みです」と先生は止めるが、この役人は意味が分っていない。


勇者が暴れれば、こんな田舎貴族の衛兵など・・それよりも気づいているのか?勇者の子は・・貴族って


「待て~何だ、この騒ぎは!」

コールマン男爵と護衛の騎士が現れた・・・


「あれ、アリサ殿、こちらに来られていたのですか?是非、屋敷においで下さい」


「無理ね・・・・貴方の、叔父上に・・火あぶりにされそう・・だから・・ね」


「え、叔父上・・殺されますよ。アリサ殿が害されたら、北部辺境伯軍が領地合戦を王家に申請して・・叔父上の一族まで首を求めますよ・・やめて下さいね」


この三十代前半の男爵は在地系で、アリサの盗賊狩りを知っている、ここで盗賊狩りとバラすと、盗賊の間者に特定されるかもしれないのでそのことはお茶を濁した。


お前、アリサ殿に直接、ここで、むっ殺されるぞ!と言いたかった。


尚、勇者は貴族だ。貴族の直系の長女であるアリサは貴族の資格を持つ。家名もある。だから、ここで、準男爵を殺しても、100%貴族の決闘として処理され、田舎貴族の功績のない陪臣の準男爵よりも、アリサが優先される。


「何だと、私に分るように言え。私は相談役だ。私がいなくなったら、領内の政治はどうなる?」


「あ、大丈夫なので隠居してください。叔父上、勝手な事をされては困ります。お病気のようで、療養されては?」

騎士に連行され、ギャーギャー言いながら、連れて行かれた。


「アリサ殿、こられているのなら、当屋敷においで下さればいいのに」


「・・よその家で・・ご飯たべるの・・苦手・・」


「ハハハハハハ、ところで、この偽転生者は如何な処分が妥当かな」


アリサは少し考えて

「・・・まんざら、レイナの言ったことは・・嘘では・・ない・・わ」


「「え、嘘だよ。嘘」」


「あたしは、噂と、変わり者のばあちゃんの与太話から話をつくったのさ」

レイナとレイナの家族は罪を認めるが、


「ねえ、貴方、誰から[チョベリバ]って聞いた・・の。あのね。[チョベリバ]・・は聖王国の先代・・の聖女様が・・使っていたわ・・ね」


「「「何と」」」


☆アリサ回想


「あ~腰がいたいよ~もう、チョベリバ!アリサちゃんもんでおくれ」

「うん・いいよ・・聖女様、チョベリバって何?」


「お母さんは使ってないのかね?」


「ううん。母上はそんな勇者語使っていないよ」


「な・何だと、廃れちまったのか。意味はね~~~~~~~~だよ」



☆レイナ回想

「お婆ちゃん。また、変なこと言って」


「本当じゃ。あたしはディスコのお立ち台で踊ったのさ。こうやって」

ヒラヒラ~


「へー平民も舞踏会に行けたの。お婆ちゃんモテた!」


「そりゃ、勿論、男どもが、ザギンデシースどう?と言って来たからチョベリバ~と言ってやったさ」


「私が死んだら、この世界に来た時の服をやるよ。おじいちゃんはな。目をまん丸くして失神したのさ。男なのにみっともない」

お婆ちゃんが指さす箱には、ミニスカの服と、デッカい扇が入っている。


「レイナ、お婆ちゃんは疲れているからね。お話は明日にしな」「は~い」



「多分・・レイナの家に・・お婆ちゃんの遺品ある・・と思う」


「「え、あの変な服と扇が????ばあちゃんとじいちゃんの夜のお楽しみ服だとばっかり思ってた。じいちゃんの趣味だと」」


「先生、勇者様の転移は時代が異なる・・場合があるの・・それに・・勇者の国は、異国の訳しにくい言葉を、自国で取り入れる事にすぐれている・・わ。チョは[超][very]と[bat]を組み合わせた俗語・・ね。意味は、とてもイヤ・・ね。」


「それに・・先生、チョベリバで、レイナを全く転生者と無関係と断罪したのね。・・ダメよ。思い込みは・・ね」


「身に染みます」ぺこり

「それを踏まえて・・レイナのお婆ちゃんの服を・・アカデミーで一時研究の・・ために・・預かり・・お金は払う・・わ。お婆様がどうやって・・この国に・・来たのか調査が必要・・ね。調査の聞き取り報酬は・・これは・・レイナの・・無料奉仕・・で詐欺罪の起訴見送り・・でどう」


「貴方が言うのなら、不服はない。それでいい。ところで、当家の息子と結婚してほしいのだが・・」


「いきなり・・そんな・・話するなんて・・チョベリバ・・ね」


後日、婆さんの勝負服が、王都アカデミーに送られたが、「ミシン」が使用されていることと素材から異世界のものと認定されたが、王国の仮面舞踏会と比較された程度で、重要度はEに認定、模写をされ。すぐさま、レイナの元に返されたが、


「え、こんなに金貨を・・お母ちゃん。助かるよ」


明らかに重要度E級ではない謝礼金の金貨が服を送った直後に、贈られて来たと言う。

尚、金貨は異世界風の名前、ササキ商会の商会員が持って来た。アリサと関係ある?のレイナの問いに、商会員は口を閉ざし、沈黙で答えたと言う。





最期まで読んで頂き有難うございます。もし、お気に召したならブクマ、評価を頂けたら、有難いです。励みになります。

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