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恋色の蝶々 第2章  作者: 峰金良介
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3話Part1 修学旅行初日、空港に向かうバスの中で

 高校入学時にはずいぶん遠いと思っていた修学旅行だが、1年というのはたいそう早いもので、気が付いたら高校2年の5月、修学旅行初日を迎えていた。入学当初には候補地が4つほどあった修学旅行先だが、最低人数との兼ね合いにより、北海道と東京の2か所に絞られ、僕はそのうちの北海道を選択していた。

「北海道行きの人たちは全員集まったな~?じゃあ、1班からバスに乗っていけ~」

北海道行きの人たちをまとめる先生がそう言うと、ざわざわしたなか、1班の人からバスに乗り込んでいく。ここから、高校生活を特徴するイベントのひとつ、修学旅行が始まっていくのである。




2年生約250人のうちの3割5分くらいが北海道行きを希望していたため、それなりな大きさのバス数台でまずは空港に向かうこととなる。

「春風希、となり座るぞ」

「ああ、いいよ」

窓側の席にいる僕の隣に座ったのは、1年生の時の運動会で競い合った太田龍勢(りゅうせい)だ。班決めの時に、男友達がいなくて班決めに困っていた自分に声をかけてくれ、同じ班に入れてもらえたのだ。

「男女混合班とかできんもんかね~ほんとに」

「そういえば龍勢の彼女も同じ北海道に行くんだっけか」

「そうなんだよ、けど班違うからなあ……」

「男女混合班なんて小説とか漫画の中だけでしかできないんじゃないか?」

「じゃあ漫画とか小説の中に転生するか!」

龍勢の発言に、無理だろと笑いながら返す。そう言いながら、龍勢はよっぽど彼女と同じ班になりたかったんだろうなと思った。まあでもそうだよな、思い出作りには外せないイベントなわけだし。

「というか春風希、彼女じゃなくて美月(みづき)でいいだろ、知らない人でもないんだし」

「そうやな……」

龍勢の彼女、桜井美月は、スポーツバカ(こういうと失礼だが事実ではある)な龍勢とは違い、学力が高く、加藤さんと同じ国立文系Aクラスである3組の生徒だ。そもそも龍勢と会う機会が少ないせいで桜井さんと話す機会はほとんどないが、龍勢から話が行っているらしく、何となく興味は示してくれているらしい。

「そういえば龍勢、3日目は桜井さんと一緒に過ごすんだっけか」

「ああ、そうだな」

3泊4日の日程で行われる修学旅行の3日目は、午前中に小樽、午後から札幌で班別自由行動となっている。その時間を利用して、龍勢は桜井さんと会うというのを班決めの時からずっと言っていた。

「春風希は美波ちゃんと会わんのか?」

「えっ、美波東京だけど……」

「あっ、そうなん?」

自分と桜井さんのことで頭がいっぱいだったのか、自分の友達は女子も含めてほとんど東京なことを知らなかったらしい。

「なら春風希、スマホは持ってきてるのか?」

龍勢が、内緒話みたいに小声でささやくようにしながら聞いてくる。

「ああ、ここに」

「なら言ってる最中もメッセージ送りあえるな!」

「そうだね~」

小声で話していた僕らだが、それも仕方ない。本来なら修学旅行にスマホを持って行ってはいけないという決まりだからだ。

「てか、ビビるほどでもなかったな」

そう言いながら、龍勢がカバンからスマホを取り出す。持って行ってはいけないとルールで規定するだけあって荷物検査が行われるのだが、厳しく見るのは出発前日だけなので、当日持って行く荷物に入れておけば、旅先で見せびらかさない限りはバレないのだ。まあ、先生たちも生徒がスマホを持って行っていることは知っているだろうし、黙認していると言ったほうがいいのだろうけど。

「楽しもうな、春風希」

「ああ、よろしく」

これから始まる修学旅行へのワクワクドキドキでバスの中が満たされる中、北海道行きの人たちを乗せたバスは、新千歳空港への直行便が出ている広島空港へと出発した。


[3話Part2に続く]

生きてる間にもう一回くらいは北海道行きたい……(筆者は高校時代の修学旅行で、北海道に行っている)




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