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モテる後輩さんはモテるらしいです

新入生が学校に慣れてくるであろう6月半ばの放課後、


高校二年生である僕は二階にある図書室で

恋愛小説を読んでいた。


(おお?遂に告白か!?)


手に取っていたこの恋愛小説自体は

僕の好みでは無かったのだが

ヒロインが凄く好みだったから読んでいるのである。


流し読みだと『こんなんあったっけ?』ってなるのってあるあるだよね。


このヒロインがどんな告白するのか気になって読んでいるのだがどうも登場人物がみんな陽キャで陰キャの存在が見えない。


『わ、私、その、す、好きなんです!君の事!!』


『お、俺も、前から好きでした!!!』


告白シーンで完結するのはいいと思う。付き合った後の物語があるのはネタが無いと書けないから。


陽キャでも緊張ってするんだってことがわかったんだけどこの小説ではコミュ障はいないのかな?


まぁでも告白シーンは見れたからいいんだけど


そもそも僕は人が死ぬ描写が苦手だから恋愛小説を読んでいるのだ。人が死ぬのは気分が良くないから。


よし!見終わったしそろそろ帰るとしますか!


「何か、ご用ですか?」


?なんか外から声が聞こえた。窓から見てみると、なんとそこには4人の野球部と1人の女子生徒がいた


「「「「あ、あの、付き合ってください!!」」」」


「!?」


わぁお凄いとこ見ちゃったよ。4人で告白とかどんだけ勇気無いんだよ、こんなんどんな女子でも断ることしか出来ないでしょ。


「ごめんなさい誰とも付き合う気はありません」


ほらね、まぁでも好きな人がこの中に居ないっていうのもありそうだけど


振られた4人が帰る姿を僕は見ているのだが明らかに落ち込んではいない。4人だからダメージが少ないのだろうか


あ、そうだと思い女子生徒に目線を向けると彼女がこちらを見ている事に気が付いた


「や、やっほー」


焦ってつい口が動いてしまったのだが彼女はこちらを見ている


「どうも、というか見てましたよね?今の」


「み、見てません」


「本当ですか?」


「ほ、本当です」


「嘘ですね」


「・・・本当です」


「逆に何を見てないんですか?」


「・・・ごめんなさい見てました」


流石に誤魔化せないよね


「まぁいいです」


「・・・いいんかい(小声)」


「何か言いました?」


「!?い、いえ何も・・・」


「何年生ですか?」


「・・・に、2年です」


「へぇ、先輩ですか」


どうやら後輩らしいんだけど圧倒されてるのは何故だろうか


「というより早く降りて来てください」


「え、なんで」


「話すことは沢山あります」


「僕は、ないんですけど・・・」


「私があるんです」


ですよねぇ









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