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つれづれ野花  作者: あぐりの
えんこい
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えんこい7

とは言え、返せれば問題無い訳だしー?と言う考えから、私の返信能力はさほど上がる事は無かった。それに緑川の電話も、あの時以来しばらくは無かったから能力アップの必要性を感じなかったのだ。

緑川から電話が無いのには理由があった。

それは、電話代。

緑川は他県の高校に通っているから、近所に電話するのとは半端なく違う料金がかかる。寮の電話はいわゆる公衆電話、小銭や今では見なくなったテレフォンカードを入れると話せる電話らしかったから、あの時の電話代はカード1枚は使っていたと思う。

その代わり、手紙は前よりマメにやり取りをしていた。まぁつまり、私が反省して頑張って早く出したら、マメな緑川がすぐ返信して来て、私がまた頑張る…じゃなくて、えーーーと、まぁ、そう言う訳で、週一位のペースでやり取りをしていた。

内容はと言うと、たいした事は無くて日常のくだらない事が主だった。カノには、

「恋愛系な話は無いの?」

って良く聞かれたけど、緑川にしては珍しく無かった。本当に日常あったくだらない事とか、野球の試合が有れば、結果だったり内容だったりが書かれていて、私はその感想を書いたり、同級生に会った時の話を書いたりしていた。

「日記のやり取り⁇」

カノにはそう言って残念そうに笑われた。まぁ私も夏目くんに失恋した時だったから、ちょっとくらい恋愛要素を期待した所だったけど、緑川とはこーゆー関係がちょうどいい気もしていた。

私は昔から、「変。」とか「訳わかんない。」とか言われて来たから、気楽に話せる男子ってほとんど居なかった。男子と話さない訳じゃ無い。話しかけてくれて向こうから話題を出してくれる男子とは話せるけど、「変わってる」って言われ過ぎて「普通」が分からなくなっていて、何を話せばいいのか悩んでしまうのだ。カノやはなえちゃん達が仲良く話してる輪では話せても、マンツーマンってなると会話が弾まない事は良くあった。

だから、緑川は私にとって貴重な存在だったのだ。話は途切れないし気は遣わなくていいし。

「好きなの?」

って聞かれると、本当に良く分からなかった。

ただ分かっていたのは、過去私が好きになった人達と同じ感情では無い。でも、この関係はずっと続いて欲しいって思っていたって事だ。

多分だけど、緑川も同じ気持ちだったんじゃ無いかと思う。

恋愛要素が入らない方が、私達の関係は続いて行ける。


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