かたこい23
そして、翌週。
とりあえず期待を込めて、いつもと同じ時間の電車に乗る事にした。
でも、夏目くんは有言実行する人だった。
4月中は頑張って同じ時間に乗ったけど、一度も夏目くんと会う事は無かった。
5月末、みっちゃんから部活が終わった事を聞いた。
聞いた時はちょっとドキドキした。
でもあの日以来、本当に全然話してないから、自分の感情が良く分からなかった。
1年から想い始めた夏目くん。部活命で、終わるまで誰とも付き合わないって決めていた。
今その部活が終わった。
でも、今の私が夏目くんに想いを告げて、受け止めてもらえるのか、全然自信がない。いや、もともとそうなんだけど。分かってるけどね。夏目くんが私を好きかなんて、多分無い。
朝のあの時間が続いていたら違ったかも知れない。
そればかりが先に立つ。
どうしていいか分からず、学習室で勉強している夏目くんを見かけても、話かけれなかった。
そんな私とは逆で、アヤちゃんは行動していた。
結果、アヤちゃんは夏目くんと付き合った。
私がそれを聞いたのは、少し経った後だった。
私が話かけれずに居たあの日、アヤちゃんが告白したらしかった。
私があの日、少しでも勇気を出して話しかけていたら、告白していたら…
そう出来ていたら、こんなには引きずらなかったと思う。
ちゃんと告白して、振られて、それでアヤちゃんと付き合ったのなら、諦めれたのだと思う。
本当に自分が嫌になる。
私の長い片想いは、こうして、終わりを迎えた。




