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つれづれ野花  作者: あぐりの
かたこい
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かたこい 19

高校2年の3学期は、テストが終わってもいろいろ忙しかった。

私の学校は、金曜の6限が部活動になるので、みんな何かしらの部に所属する決まりだった。だから、金曜しか活動しない部活もいくつかあって、私やカノ、ハナエちゃんはそうだった。

そして金曜のみ部活の人達は、卒業式の準備を手伝わされるのだ。基本的には生徒会が中心だから、花飾りや冊子作りなどの雑用だ。小中に比べれば、高校はさっぱりしていて、卒業式の練習だって数回しかやらない。

放課後、ハナエちゃん達と教室で話しながら生徒会から頼まれた仕事をする。そういう感じだったので、忙しかったけど楽しかった。


卒業式が近づくと、体育館を使う部活の人達は近隣の体育館での練習になっていて、私達雑用組は体育館での仕事をすることが多かった。

「さわ!ちょっと来て!」

花飾りを裏に運んでいる私を、ハナエちゃんがニコニコしながら呼んだ。私は、何ー?と、花飾りの入った段ボールを持ったままハナエちゃんの方へ行くと、

「夏目くん!見えるよ!」

と、こっそり?教えてくれた。

部活姿の夏目くん!初めて見た!カッコ良すぎ‼︎

私が興奮してハナエちゃんに感動を伝えていると、

「あれ、ハナエちゃんとさわじゃーん」

と、みっちゃんが出て来た。みっちゃんは夏目くんと同じ部活なのだ。

「ちょうど休憩なんだ〜2人は手伝い?」

私の持ってる段ボールを見て、みっちゃんはそう言って、

「で?こっそり夏目くん見に来たの?」

とニヤニヤしながら私に言った。

「違うけど、違わない(笑)」

私は素直にそう言った。

「あははは!でもちょうど良かった!頼まれてた漫画、今渡してもいい?」

みっちゃんはそう言って部室へ向かった。ハナエちゃんは、生徒会の子に呼ばれて先に戻ってしまい、私は武道場脇で1人みっちゃんを待つ事にした。流石に1人で夏目くんを覗く勇気はなかった。もうちょっと見たかったけど、目に焼き付けた姿でしばらくは満足出来そう(笑)

私が1人にやけていると、男子も休憩に入ったようでゾロゾロと出て来た。ヤバイヤバイ、私かなり怪しい人だわっ!

「あれ〜?何してんの⁇」

と、夏目くんが私に気付いて近付いて来た。私は部活姿の夏目くんをまともに見れなくてドキドキだった。夏目くんはそんな私をよそに、私の持ってる段ボールを見て、

「あー、卒業式の?」

と言って、段ボールから花飾りを一つ取ると、私の頭に乗せて、

「頑張ってねー」

と言って、水飲み場の方へ歩いて行った。


ボー然と立ちすくむ私に、漫画を持ったみっちゃんが、

「っさ、さわっ!あはは!赤過ぎ〜」

と、笑いを堪え切れない感じで言って来た。

「みっちゃん〜〜」

私は恥ずかしさと思いもよらない状況に、どうしたらいいかパニックだった。

「いやー、いんじゃない(笑)」

みっちゃんは笑いながら花飾りを段ボールに入れてくれて、

「夏目くんは罪な人だね〜」

と言って部活に戻って行った。

私はと言うと、水飲み場から夏目くんが戻って来る前に体育館へ逃げ込み、1人悶絶するのだった。何今の‼︎恥ずかしいやら、何と言うか、夏目くんの無意識な行動、本当に罪過ぎるっ‼︎

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