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つれづれ野花  作者: あぐりの
うえこい
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うえこい 24

兄から尋問されたその週末は、ダイキと会えなかった。ダイキは部活の3年生の送別試合、私はH高から一駅離れたH市の体育館で試合だった。近いから会いたかったけど、ダイキは現キャプテンで幹事だから忙しそうだった。私の試合も午前が個人戦、午後が団体戦で目一杯だったので、また2週間後に。となった。

兄からあんな風に言われたから、学校の様子とか聞きたかったけど。兄の態度は相変わらずで変化は無さそうなんだけど、大丈夫かなぁ〜


試合の日、私は個人戦でベスト8に入った。前代表戦をした子にまた負けてしまった。スコアは前と一緒で1-2で一本取れたけど、やっぱりスピードが敵わない。因みに彼女が優勝した。

午後の団体戦はトーナメントだった。1試合目を勝つと決勝トーナメントに、負けると敗者のトーナメント、というやり方だった。とりあえず、無事決勝トーナメントに進出できた。

次の試合までに少し時間があったので、トイレに行こうと防具を脱いでいると、後輩に、

「さわ先輩、なんか、あっちで人が呼んでます。」

と言われた。人?と思いながら、言われた方に行くと、途中でぐいっと手を引っ張られた。

そして、キスされた。私が知ってる、とろけちゃうキスだった。でも今はびっくりし過ぎてトロける余裕がなかった。


「さわ、ごめん。」

制服のダイキだった。私はいろんな意味でびっくりしてた。

「ど、どうしたの⁇なんで?てゆーか、私今最高に汗臭いからっ‼︎」

と言って離れると、

「俺も今自転車全速力で来たから、汗だく。」

とダイキは言って、シャツをパタパタした。

「どうしたの?送別試合は⁇」

「終わって、これから送別会。ちょっと時間が出来たから、羽鳥に押し付けて、自転車借りて来た。」

はぁー疲れたーとダイキは言って、私の肩におでこを乗せた。私はドキドキした。

「汗臭いから〜」

と私が言うと、

「んー、さわだから大丈夫。」

とダイキは言った。私は大丈夫じゃない…

この場所、階段脇の自販機があって、体育館側からは死角と言えば死角なんだけど、併設されてる科学館側からは丸見えだった。とは言え、人がいるようにも来るよう思えなかったから良かったけど、やっぱり外のキスとかは恥ずかしい。しかも、あの、とろけちゃうのは厳しい…この体勢も恥ずかしいんだけど。と思っていると、

「さわ、ごめん、バレちゃった。」

と、ダイキが言った。私は意味が分からず、え?と言うと、

「ジンにバレちゃった。」

と、ダイキがため息つきながら言った。

「…お兄ちゃんに?」

私は何となく覚悟はしてた。

「そう。正確には、バラしちゃった。…羽鳥が。」

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