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つれづれ野花  作者: あぐりの
うえこい
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うえこい 13

それから私達はしばらく会えない日が続く事になった。翌週は私は実力テスト終わりだったけど、ダイキは週明けもテストがあった。翌々週は、ダイキは午前に練習試合があって、私も1日試合だった。場所が離れてるからちょっと会えそうになかった。

なので会えるのは3週間後だった。だけど今度は学年末テストが控えていた。と言う事で、またテスト勉強をすることにした。ダイキが午前に練習がある可能性があったので、H高近くの大きな図書館でする事にした。高校には学習室があるので、H高生は利用しないらしい。


実力テストが終わった翌週、私は試合に来ていた。T市の市民体育館で、図書館や文化センターが併設されている、最近改築された綺麗な体育館だった。試合コートも余裕で8面取れて、観覧席も二階に儲けられていた。

午前は予選リーグで、午後は決勝トーナメントと言う予定だった。私達のチームは、弱くはないけど、むちゃくちゃ強いわけでも無かったけど、予選リーグは突破出来そうな組み合わせだった。

そして、無事男女とも予選リーグを突破して、決勝トーナメントに進出した。だけど残念なことに、女子は優勝候補のチームといきなり当たる事になってしまった。

結果は、一勝一敗三分ポイント同率となり、代表戦になった。が、負けてしまった。優勝候補相手に良く頑張った方だったと思う。

私が先生の話を聞いて自分の場所に戻って片付けをしてると、隣にいたチエちゃんが、

「ねぇ!あれ、岩井さんと羽鳥さんじゃない⁇」

と、テンション高く言った。私は、えー?と指差した先を見ると、観覧席で羽鳥さんが手を振っていた。

私はチエちゃんに片付けを急かされながら荷物をまとめて、チエちゃんに急かされながら観覧席へ向かった。途中の中庭の入り口ら辺で、チエちゃんが2人を発見して、私はまた引っ張られる形になってついて行った。チエちゃんは羽鳥さんに会えて嬉しそうだった。


私達は中庭のベンチに座って話をする事にした。改築されたばかりなので、中庭も拘りを感じられる造りになっていて、いくつかのテーマに別れているようで、何個かゾーンがあるようだった。所々にベンチやテーブルがあって、ゆっくり休めれる場所になっていた。

「試合見たよー!2人とも別人みたいだった!袴姿も雰囲気変わるね!」

と羽鳥さんが言うと、チエちゃんが嬉しそうに笑った。私はダイキに、

「練習試合はもう終わったの?」

と聞いた。

「うん。早く帰れたからちょっと見て行こうかなと思ったら、羽鳥も付いて来た。」

と笑って言った。私は会えると思ってなかったから嬉しかった。練習試合をしたK市からこのT市は、電車を乗り換えないといけなくて、ちょっと難しいなぁと思っていた。

「だって試合見てみたいと思ってさー」

と羽鳥さんが言って、

「でもさー団体戦って5人だよね。なんでさわちゃん2回もやってたの?」

と聞いてきた。私の代わりにチエちゃんが答えてくれた。

「さわちゃんはこう見えて強いんだよー!勝ったのがさわちゃんだけだったから、代表戦に呼ばれたんだよ。」

「なるほど〜さわちゃん確かに別人過ぎて分かんなかった!」

「でしょ!さわちゃんとやった子って、個人でもベスト16入る子で、代表戦に出た子はベスト4なんだよ!2年なのに。」

「へぇー!さわちゃん、初めは圧勝で、次も惜しかったよね?」

「そうなんだよ!もしかして勝てるかも!ってみんなで思ってたもん。」

と、チエちゃんと羽鳥さんは盛り上がって、凄いね!と言うので、私は恥ずかしくなってきた。するとダイキが、

「チエちゃん、ちょっとこの子借りて行っていい?」

と言って、返事を聞かないまま私の手を掴んで中庭の別ゾーンの方へ歩いて行った。私は訳も分からず、付いて行くのに必死だった。2人が見えなくなると、ダイキが急にギュッとしてきた。私はドキドキしながらも、

「私今、汗臭いよっ!」

と言って離れようとすると、

「俺も汗臭いから大丈夫。」

と言って離してくれなかった。諦めた私が、

「…どうしたの?」

と聞くと、

「んー…さわの袴姿、これ以上羽鳥に見せたくなかった。」

とダイキは言った。私は思わぬ言葉にドキドキした。

「男はこういうの弱いんだよ。」

とダイキは言って、ちょっと周りを気にしてから、

「セクシー過ぎ。」

と言って、キスをした。私はドキドキバクバクだった。

「やっぱ羽鳥連れて来るんじゃなかったー」

と、ダイキは言いながら近くのベンチに座った。私も隣に座って、

「チエちゃんはめっちゃ嬉しそうだったよ。」

と言うと、

「やっぱそうだよね?前も思ったけど。」

と、ダイキは伸びをしながら言った。

「そう言えば来週なんだけど、部活無さそうなんだよね。」

「えっ、そうなの?」

「うん。で、言いにくいんだけど、オカンがさわに会いたがっちゃっててさ。」

「えっ?お母さんが?なんで⁇」

「兄貴がいろいろ言うからさー、興味持っちゃって。」

「え〜っ‼︎」

「で、駅に9時半とか大丈夫?オカンと迎えに行く。」

私はドキドキとびっくりと、オカンって呼んでるんだ〜って思いと、家ー!と、いろいろごちゃごちゃな心理状態になってしまった。

「会うって言っても、送ってくれたら直ぐ仕事に行くから大丈夫。帰りはまた歩いて送る感じになっちゃうけど。」

居なくなるのは居なくなるで、いろいろ緊張しちゃうんですけど…ダイキがあまりにサラッと言うので、私だけ意識しているみたいでちょっと恥ずかしくなってきた。

来週、緊張しちゃうんですけど…


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