ながこい 29
ジュンペイが先に帰った後、我に返って悶絶していると、
「お待たせ〜!」
と、シイが入って来た。私はシイに手を振って応えた。
「さっきジュンペイに会ったよ〜…って、あれ⁇」
「ん?」
「ユージンとユーヤ、そこで何してんの〜?」
と、シイが部屋の奥の棚スペースを見て言った。私はびっくりして、そっちを見ると、なんとも気まずそうな2人が出て来た。
「いやぁ…なんてゆーか、オレら今日見廻り当番で。」
と、ユーヤが言った。ユージンはもう楽しそうな顔をしている。
「えっ…‼︎い、いつから…?」
私が焦りながら聞くと、ユージンが、
「おまえが来る前から〜」
と、ニヤニヤしながら言った。私はクラクラした。全っ然、気付かなかった…恥ずかし過ぎるっっ‼︎
「一応、オレらは声かけたんだよ?だけどおまえ、無反応で。オレらも奥で片付けしてたから、まぁいっかって、なぁ?」
とユーヤが言うと、ユージンが、そうそう、と頷いた。
「そしたら、タツヤ呼んでたじゃん。で、タツヤ来るかと思ったら、まさかのジュンペイで。」
「びっくりしたよなー‼︎」
「なんかヤバって思って、思わず隠れちゃった!」
「おまえがレンじゃなくてジュンペイだったのもびっくりだけど!」
「本当本当!」
ユージンとユーヤは2人で盛り上がっていた。私はもう恥ずかしさのあまり机に突っ伏した。シイが、だ、大丈夫…?と心配してくれた。
「ジュンペイと話したんだよね?良かったね!」
とシイが嬉しそうに言うと、すかさずユーヤが、
「シイ、良かったどころの話じゃねぇ。鼻血ブーだ‼︎」
と言った。
「えー?鼻血ブー⁇何それ、どう言うこと?」
「お子ちゃまなオレらには刺激が強かったって事よ!」
「まぁ、ジュンペイは男だって事だな。」
「はぁ?意味分かんないんだけど〜⁇」
突っ伏してる私を余所に、ユージンとユーヤがシイを巻き込んで楽しそうだ。
「どんな話?ずっと2人は話を聞いてたって事?」
とシイが聞くと、ユーヤが、
「いや、話は良く聞こえなかったけど、見るものは見た。」
と、また意味深に言って、シイが、ん?見た?と聞いた。
「こいつが泣き出して、ジュンペイが慰めて〜、楽しげにイチャつき始めて〜」
とユージンが楽しそうに言うと、ユーヤも、
「ぐってして、ギュッってして、チュッてしてー!」
と言い出した。シイも、
「えー‼︎‼︎」
と、楽しそうに言って、ますます3人で盛り上がり始めた。私はもう恥ずかしくて死んじゃう…
「ジュンペイ早くいじりたいなー」
「いや、ユージン、この事ジュンペイにバレたら、オレ達ヤベェよ。」
「確かに‼︎」
「あははは!私言っちゃおうかな〜」
「シイ!マジやめて!」
3人が楽しんでいると、
「楽しそうなところ悪いけど〜見廻り組頼むよ〜!」
と、先生が来た。ユーヤ達は、今から行きまーす。と言って出て行った。
私はシイと一緒に帰った。シイはキョロキョロしてから、
「良かったね!いろいろと!」
と言ってきた。私は照れながら、
「良かったけど…」
と言った。シイはニヤニヤして、
「生徒会室行く途中さ、ジュンペイに会って、部屋で待ってたよ、って教えてくれたんだー。ジュンペイ、なんか機嫌良かったから、2人で話せたのかな?と思ってたけど、そりゃ、機嫌良いよねー‼︎」
と、私を見て意地悪っぽく笑った。
「シイ、もう、恥ずかしいから…!」
「あははは!」
いじめっ子シイが現れてきた。
「私も、言っちゃおうかなー!」
と、シイが突然言い出して、
「私も緑川としちゃったよ〜」
と、照れながら言った。
「えーっ‼︎」
今度は私が驚いた。
「2人がドタバタしてる間にね。」
シイは恥ずかしそうに、でも嬉しそうに笑って言った。




