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つれづれ野花  作者: あぐりの
ながこい
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ながこい 24

運動会が終わると、一気に暇になった。運動会副実行委員長だったシイとも、やっと一緒に帰って遊べるようになった。

天気が良い日だったから、久しぶりに枇杷の木に行く事にした。枇杷の木は幹がかなり下から枝分かれしていたから、登りやすかったし、何よりちょっと高台にあるから見晴らしが良かったから、私達のお気に入りの場所だった。実は、全然知らない人の畑の枇杷の木なんだけど。

「久しぶりだねー!」

「本当に忙しかったよね〜」

などと話して、久しぶりののんびりタイムを過ごしていた。すると、シイが、

「そういえばさ〜、何かあったんでしょ?」

と、好奇心満載な目で見て来た。

「何か?」

「運動会の日!終わった後に、何かあったんでしょ?」

「えっ⁈な、何で知ってるの⁇」

「緑川が言ってた。」

「何で緑川は知ってるの⁇」

「野球の時、ユージンから聞いたみたいだよ。」

「あいつめ…」

「なんかねー、ユージンがジュンペイにやたら絡んでて楽しそうだったから、問い詰めたらしいよ。」

「えー?も〜はぁ〜ユージンのやつ〜」

「あ、でも、レンとジュンペイが揉めてたってだけで。ジュンペイには聞けなかったから、私に聞いてみてって言われた。」

「シイ、スパイなの?」

「そう。喋っちゃってるけど。」

私達は笑った。シイは素直だ。


私はシイには機会があれば話すつもりだったから、別に良かったんだけど、緑川には話さないでね。とお願いした。何となくジュンペイから聞いて欲しかった。

シイは、ひゃー‼︎とか、わー!とか言いながら、

「それで?ジュンペイに見つかってからどうなったの?レンに返事したの?」

と、聞いてきた。

「いやー、それがさぁ〜」

「何なに?気になる!」

シイはノリノリだ。


実はあの時、私はまだレンにどう断ったらいいか考えてなくて、と言うか忙し過ぎて考えれなくて、今いきなり言われても、と正直困っていた。ジュンペイもいるし、この空気、どうしよう…と思っていると、

「レンが告ったのって、あのネットで遅くなった日?」

と、ユージンが聞いた。レンは、口を開いたのがユージンでびっくりしていたけど、そう。と答えた。やっぱりな〜!とユージンはしたり顔で言って、

「ジュンペイは?いつ?もしかして夏休み終わりじゃねぇ?」

と聞いてきた。ジュンペイと私は驚いた。

「すごいでしょ?オレの観察力。」

レンもだけど、ユージンも恐るべし…気を付けよう。

「でもねー、そうなるとな〜やっぱりおまえの気持ちが分かんねーんだよな〜」

と、ユージンは私を見て、

「うーん、やっぱりレンなんじゃないの?」

と、聞いてきた。ジュンペイいる所で、レンとの事をあまり言われたくない。ユージンをとにかくどうにかしようと私が困っていると、ジュンペイが、

「もういいよ。」

と言って、

「帰る。レンも来い!」

と、レンの荷物を持って、

「え〜‼︎」

と、嫌がるレンを無理矢理連れて出て行ってしまった…


残された私は、好奇心旺盛で鋭い観察力をお持ちのユージンに尋問されながら、残りのプリントを拾うのだった…

ユージンは、

「ジュンペイ、夏の野球の最後の練習の時、めっちゃ調子悪かったんだよね。あれっておまえにフラれたからなんでしょ?」

と聞いて来た。なるほど。そう思ったのね。私は、ははは…と笑って流した。

「だとしたらやっぱりレンでしょ?まさかのリュウヘイとか?」

ユージンはそう言って笑った。私もリュウヘイには悪いけど笑って否定した。

「オレ実はジュンペイはそのって人だと思ってたから、おまえって知ってめっちゃびっくりした。」

ユージンはプリントを拾いながら言った。

私とレンが噂されている様に、ジュンペイとそのちゃんも噂されていた。3年の時の両思いはみんなが知っている話だし、5年の前期は2人でクラス委員もしていた。そして6年の前期は一緒に生徒会役員だ。そんな訳で、ユージンの様に思うのが普通だと思う。

多分、私を好きになる前とかは、ジュンペイはそのちゃんを好きだったと思うし。私だって、夏にジュンペイからきっかけを聞いてなかったら信じれて無いと思う。

「ねー、オレにくらい教えてよ。」

ユージンは無邪気に聞いて来た。

「えっ?やだ。」

私は即答した。

「だってオレがラン好きなの知ってるじゃん。」

「あれはユーヤがバラしてただけじゃん。」

「えーいいじゃん。気になるもん。いないわけじゃ無いでしょ?」

「そうだけど…」

ユージンのしつこさは緑川並みだ。面倒だな、と思っていると、

「まだ居るのー?もう休み明けにして、今日は帰りなさい。」

と、先生が来た。助かった。私は渋がるユージンを急かしてサッサと帰宅したのだった。


「えー!じゃあ、レンに言ってないの⁇」

「そう〜。言う機会逃すと、どうしたらいいか分かんない。」

「まぁ、そうだよね。私もなんだかんだで、まだ緑川に言ってないもん。」

「えっ⁈そうだったの⁇」

「あははは!」

でも2人は楽しそうだから、これでもいいのかもね。

「でもさーレンとジュンペイのその後が気になるよね!」

とシイが言った。私もすごく気になっていたのだが、私は休み明けに疲れからか熱が出て、1週間学校を休んでしまっていた。だから、2人の様子を知る事が出来なかったのだった。

「そうだ!」

シイは突然そう言って、

「私が聞いてみようかな〜」

と楽しげに言った。

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