ながこい 17
「おまえがオレを好きなのかもって思ってて、夏休みとか遊べたらって思ってたけど、野球で忙しくてさ。そんな時、ユーヤがそのとプールに行くって言い出して。」
「あぁ…」
「そのがいるならミオもいるじゃん!ってタツヤが言って、まぁ、ミオは結局居なくて1組の女子だったんだけど。」
「今日も居ないしね。」
「そうなんだよ。いつかミオと遊ばせてやって(笑)」
「ミオが嫌がらなければ。」
「あははは!」
なんか、タツヤ気の毒…
「で、まぁ、オレはその場にいたからメンバーになってただけでさ。」
「ふーん…」
私はちょっと拗ねてみた。すると、ジュンペイは焦り出した。
「いや、なんか、うん、で、まぁね、おまえとバッタリ会っちゃったんだよね。」
「会っちゃったね。」
「いや、うん、ごめん。」
私は焦っているジュンペイが、ちょっと面白くなって来ていた。
「女子が呼ぶし、おまえらササっと中に入って行っちゃうしで、もうヤバイなって思った。」
「うん、なんか、あっ!って感じだったよね。」
「そうなんだよ。せっかく会えたのに、このタイミング⁈って思った。」
ジュンペイは気まずそうに言って、
「それで昨日さ、コーヤ達にまで追い打ちかけられて。また遊ばせてとか。それに緑川も一緒だったって言うじゃん。何で教えてくれなかったんだよって思ってたけど、あいつシイに夢中だったんだな(笑)」
「うん、すっごい楽しそうだったよ。」
「そっかーやっぱりな。だからだよな、午前めっちゃ調子悪いオレに、おまえに電話してみようぜ!って緑川がいい出してくれて。」
「あ、そうだったんだ。」
「あいつはシイ目当てだっただけかもだけど(笑)」
「あははは!そうかも〜」
「そう、それでなんだけどさ、」
ジュンペイはちょっと気まずそうに、でも聞きたそうな顔をして、
「おまえ、あの時、怒ってた?」
と、聞いて来た。
「今日おまえら来る前に、緑川にプールで会った時の話聞いててさ。おまえが微妙な感じだったって言ってたんだよね。オレを元気付ける為に言ってたのかもだけど。」
緑川ってそう言えば、変なところ勘がいいんだよね。プールの時はそんな素振りを全然見せてなかったけど、気付かれていたのかもしれない。
私は正直あの時、怒ったと言うよりはショックだった。私も夏休み遊べたらいいなぁって思ってたし、もしジュンペイが本当に私が好きなんだとしたら、私も約束したかった。女子が楽しそうだったのも羨ましかった。
「怒ってないけど、そのちゃん達が羨ましかった。」
私は素直にそう言って、
「でも、今日会えたから、もういい。」
と言うと、恥ずかしくなって、顔を布団に埋めた。ジュンペイはそんな私に、
「え?なんて?」
と、意地悪く聞いて来た。も〜っ!と言って私は手を伸ばして、寝ているジュンペイを押そうとすると、ジュンペイがその手を握ってきた。私は一気にバクバクして来た。
「ヤバイ、オレ、今、キスしたい。」
ジュンペイが言った。
私はボンっと身体中が噴火したような感覚だった。繋がれた手からジュンペイの熱が伝わって来た。
「ご、ごめん!いや、なんかオレ…ごめん!」
と、急に正気に戻ったジュンペイがバッと起き上がって言った。
私も、ううん、と言って噴火した顔をパタパタ手で扇いだ。今日のマジック、心臓に悪過ぎる。




