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光の騎士と闇の王 ログナーend 悲恋
王女は敵国へスパイにいかれたのだ。
ログナーはエリクシアの様子をうかがうために、毎日のように会いに来た。
彼女は気づいていた。彼が自分を見る瞳の中に恋心があることを。
自分自身の彼への愛も……。しかし、それは叶わない。
ボルギルの王妃になったことで、自国の安寧が保たれるからだ。
だから彼の気持ちに応えることはできない。
誰かが言っていた気がする。
『初恋は叶わないからこそ美しいく尊い』
エリクシアは自分の立場を理解している。
だからこそ、この胸の奥にある感情に蓋をした。