神様の辞書ってなんですか?
「君に、神様の辞書になってほしいんだ。」
……はい?
「え?えっとつまり…私は本になるってことですか!?」
いくら神様のお願いだって本になっちゃうのはやだよ!
「アハハハハハ。大丈夫だよ本にはならないから。」
神様がお腹をかかえて笑ってる…むぅ。
「ごめんね笑っちゃって。それに今回のお話は命令じゃなくてお願いだからね、話を聞いてからやりたくないっておもったなら元の場所に返してあげるよ。」
「そうなんですか?」
随分とありがたいお話しみたいだけど…
「まさかあのクイズのクリア者がでるなんておもってなかったからね。実は君のことかなり気に入ってるんだよ?(ニコッ)」
ドキッ
そ、そんな笑顔でみつめられると…
「その気があるならお仕事はやめて僕の恋人になる?瑞希ちゃん?」
「と、とりあえずお仕事の話を続けてくださいっ!」
いきなり呼び方変わってる!?神様はもとの悪戯っぽい笑顔に戻っちゃってるしそもそもなんでこんな年下の子にあんな…
「フフフ。ごめんごめんまた混乱させちゃったね。じゃあ本題に戻ろうか。さっきもいったけど、瑞希ちゃんには神様の辞書のお仕事をしてほしいんだ。で、その神様の辞書っていうのが何かってはなしなんたけど…」
そう!それが聞きたかったんだよ!…ていうか呼び方はそのままなんだ…
「ある異世界にいってもらってそこで職やスキル、その世界の歴史や常識なんかの情報、あるいはそのものを収集してもらって僕らに伝えるのが瑞希ちゃんのお仕事なんだ」
「えっと…まだちょっとなにがなんだか…」
職?スキル?ゲームみたいな世界ってことなのかな?
「その通り!何を隠そう僕が君たちの世界のゲームや小説なんかを参考にして作った世界だからね!」
「ええぇ!?世界ってそんな軽くつくれちゃうものなんですか!?」
「まぁここにはいままでいろんな世界を作ってきたノウハウがあるからね。そうそう瑞希ちゃんに頼みたいお仕事もこのことに関わってるんだけど…つまり僕が作ったその世界が随分成熟してきたみたいで、いままでにないタイプの世界だからその世界がどんな歴史を歩んできたのか、いまどうなっているのか、そういうことを調べてノウハウとして保存したいんだよ。」
「な、なるほど。そういうことだったんですね。でも歴史はわかるんですけどなんでスキル集めなんて話に?」
関係ないような気がするんだけど…
「それはね、あの世界を僕がつくるにあたって重視したのが職やスキルの無限の発展性だからなんだ。だから職やスキルこぞあの世界の根幹であり世界の歴史そのものなんだよ!そしてそれは今も増え続けてる!その無数の"歴史"を瑞希ちゃんにあつめて来て欲しいんだ。どうだい…面白そうだろう?」
……無限に発展していくものを全部集める…?
それってすっごく……面白そう!!