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悪者退治始めました

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「は?」


 誰がそういったのだろうか。紀樹の一番近くにいた男の首が吹っ飛ばされた。彼の持つ巨大な戦斧によって。


勝利ビクトリー戦斧アックス

レア度10

攻撃力782

Skill:剛力・首切り


剛力

攻撃力15%up


首切り

首にクリーンヒットした時デスの効果


 武器のレア度は1~10+伝説級レジェントまであり、攻撃力800までがレア度10、攻撃力800以上が伝説級である。この戦斧は攻撃力が上がるうえに、デスの効果があるので重宝されていた。


「あれ~?終わり?つまんない」


 紀樹の本当に期待外れだという声を聞いて他の男達が殺気立ち、各々武器を構える。そして一人の男が紀樹に肉薄する。


「危ない!」


 思わずといったふうにダークエルフの女性が声を上げる。


「おっそ~い。てりゃ!」


 紀樹は肉薄した男の首を回転するようにきれいに斬りおとす。そしてまたにこにこ笑う。こんなのは障害にもならないとでも言うように。


「く、くそがあ!!」

「殺せ!殺せ!」

「死ねえ!!」


 残りの男たちが全員で斬りかかるもすべて弾かれ、避けられ、受け止められ、舞うように首を斬り落とされていった。最後まで残ったのは一番がたいのいい男だった。


「はあ…はあ…この化け物が!!」

「照れるな~」


 本当に照れたようにはにかむ紀樹に対し男は覚悟を決めたかのように武器を構えた。


「ぶっ殺す」

「あはは。お・い・で」


 男は下半身に力を込め愛用している長剣を横なぎに振るった。その一撃は彼の人生で最も早く強い一撃だった。しかし…


「はい、残念」


 その掛け声とともに彼の人生は終わりを迎えた。



「ふ~。終わった~」


 そういうと彼は戦斧をアイテムボックスにしまい、そばにいるダークエルフのほうを見る。


「大丈夫?怪我ない?」

「あ、ああ…大丈夫だ」


 彼の無邪気な問いにノーネは自分の体を確認してから答える。


「首回収してこ~」


 そう言って首を麻袋に入れて背負う紀樹。


「じゃあ町まで行こうか~」

「そ、そうだな」


 あっさりと町のほうを向いて歩きだす紀樹とそれをあわてて追いかけるノーネ。



 色々話しながら歩いていると町の入り口に着いた。


「お金は持ってるのか?」

「うん」


 彼の全財産は個人で99,999,999コル。コルとはゲーム内の通貨で1コル=銀貨1枚だ。ちなみに銅貨1枚=100円。銅貨1,000,000枚=銀貨10,000枚=金貨100枚=白金貨1枚だ。つまり俺の今の全財産は約白金貨10,000枚だ。町に入るには冒険者カードを持っているもの以外は銀貨一枚を払わなければならない。


「次」

「は~いこれ」


 銀貨を一枚門番に渡す。


「なんか身分を証明できるものはあるか?」

「ない!」


 聞かれたから答える。


「この者の身分は私が証明しよう」

「お!ノーネちゃんお帰り。他の奴らは?」

「盗賊とグルだった。彼が全員殺した」

「…まじか。じゃあその麻袋は」

「全部首だ」

「ねーまだ~?」


 話が長くなってくると紀樹がぐずり始める。


「ああ、待たせてすまない。行こうか」

「うん」

「おう。気をつけてな!」


 どう見てもノーネが母親になってる気がしたが賢い門番は口に出さなかった。



「普通に接してくれる人もいるんだね」

「ん?…ああ、そうだな。いい人もいるな」


 最初何を聞かれたか理解できなかったノーネは反応が遅れた。


「じゃあ冒険者ギルドに行って、ギルドカードを作るか。後、盗賊殲滅の報告だな」

「は~い」



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