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Bと7のエレベーター  作者: あつあげ
8/13

第8話:新規子会社システムのインターフェース統合

午前9時、タカは地下オフィスに足を踏み入れると、机上の資料に視線を落とす。

今日は新規子会社の社内ベンチャーシステムを自社システムに接続するインターフェース作業が控えている。

データ受け渡しの方法や頻度、非同期キューイングの設定など、テスト環境から本番までの設計を慎重に決めなければならない。

チームが集まり、タカはホワイトボードに図を描きながら説明する。

「この部分はリアルタイムで処理、こっちは非同期キューで」

「承知しました、テスト環境での動作確認は十分行います」

表情を見ながら慎重に指示を出し、各メンバーが作業内容を確認する。

午前中はテストケースの準備と動作確認に追われる。

極稀のレアケースを想定し、注意点をメモに書き込むタカ。

「ここで見落としがあると…厄介だな」

仲間と顔を見合わせ、苦笑しながらも作業を進める。

文書化と共有を徹底し、再発時に誰もが対応できる体制を確認する。

昼、タカはタクシーに乗り込み、紙コップのコーヒーを傾ける。

運転手はいつも通り世間話を始める。

「今日は暑くなりそうですね」

「ええ、もう夏日みたいです」

「渋滞も増えてますね」

「先日の株式市場、随分動きましたね」

「本当だ、ニュースでは為替も乱高下してました」

「街の飲食店も客の入りが変わってますよ」

タカは静かに頷き、コーヒーを飲みながら少し息をつく。

仕事の話題は持ち込まず、日常の景色や経済状況に耳を傾け、頭を少し整理する時間となる。

帰宅すると妻がリビングで笑顔を見せる。

「今日はどうだった?」

「新しいシステムの接続作業で頭いっぱい」

「ふーん、夢の中でもコードがぐるぐる回ってそうね」

「そうそう、君の作ったサンドイッチが唯一の救い」

「じゃあ夜ごはんも現実で食べてね」

「もちろん。あと、今日はコーヒーは控えめにする」

二人で笑い合い、タカは少し肩の力を抜く。

午後、オフィスに戻り、本番環境でのデータ受け渡し作業に入る。

初回の接続では、予期せぬレアケースでシステムが一時停止。

「やはりテストでは網羅できないか…」

仲間と連携し、2時間後に業務は再開。

「次回からはこのケースもチェックリストに追加」

タカは深く頷き、文書化の重要性を改めて確認する。

夕方、7階の会議室でチームと振り返り。

「今日のトラブルも学びになります。各自、反省点をまとめてください」

資料整理を進めながら、タカはチームの成長を感じる。

新規システム統合は一筋縄ではいかないが、仲間と乗り越えられることに安堵し、明日への手応えを実感する。

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