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真相編
ここからは彼女の視点で考えてみる。
2階からエレベーターに乗った彼女が行きたかった階は、『1階』だ。
彼女は1階に行くためにエレベーターの下ボタンを押した。
エレベーターが来て中から男が降りてきた。
彼女はそのエレベーターを自分が呼んだ『下り』の物と勘違いした。
『下り』と勘違いしたから中に入ってボタンパネルを確認しなかったのだ。
2階からエレベーターが下るのだから絶対に1階に行くと思う。
中に入った彼女はしばらくして『上り』であったと気づいた。
普通なら、素直に9階まで行き、そのエレベーターに乗ったまま1階のボタンを押せばいい。
だが彼女はその普通ができなかった。
パニックになったのだ。
目的地の1階から遠ざかるのが我慢できなかった。
だから今すぐにエレベーターから降りたくなったが、移動中なのでどこで止まってくれるかわからない。だから4つもボタンを押した。
9階についたあと、彼女は降りて隣のエレベーターを呼ぶか、乗り続けて1階を目指すかを考えて後者を選んだ。
おそらくこれが真相だ。 完




