表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
48/53

戦争終結と復興




羅漢大陸中央で両陣営が睨み会っていた。


ラカン連合国の主要都市は崩壊して機能していなかった。

それでも集まった領主達の兵と農民兵。

領主が単独で集めた烏合の兵でもあった。

領主間で会合して、一部降伏を唱える領主も居たが、圧倒数の主戦派によって黙殺された。

ラカン連合国の数40万人も超えていた。


オーランド王国とバラン帝国で20万人もいるだろう。

残りの兵10万人が上陸したのが昨日だったので間にあわない。


ラカン連合国は鶴翼かくよくの陣で構えていた。

敵に対峙して左右に長く広げた隊形に配置する陣形。

単に横一線に並ぶのではなく、左右が敵方向にせりだした形をとる為。

鶴が翼を広げたような三日月形に見えることから、この名がついたらしい。

これは異世界の本での話だ。


オーランド王国とバラン帝国は魚鱗ぎょりんの陣で構えていた。

少ない兵力で敵陣の中央を破る時に使用する陣形。

魚の鱗の様に兵を配置した形からこの名がついた。

全体で三角形を作るので、頂点の位置(真ん中の突端部)がもっとも敵に接近する。


その突端部にひときわ大きい巨人(A1)がつっ立っていた。

周りにはB1が千体も整列している。



俺の号令でオーランド王国とバラン帝国が動き出した。

敵国もこっちの陣形に合わせて中央に兵を多く配置していた。


ドローンを使っても良かったのだが、その目撃情報も無視する敵国に力の差を見せ付けて、勝負を決めようと思う。

中央がぶつかりA1の一撃で、中央が全滅。

B1が2手に別れて、左右の敵兵を次々に撃ち倒して行く。

中央奥の領主連中は既に灰になり、命令系統は途絶えた。

敵兵も逃げるタイミングを失い。数を一方的に減らすだけだった。

そこに戦闘をしていない軍が襲いかかる。


敵兵は逃げる選択肢しかなく逃げていた。

しかし容赦ない元捕虜の兵は、逃げる兵を殺し捲くっていた。

首の動脈を剣でサッと切り、次の獲物を見つけ動脈を切ってゆく。

これは訓練時に確実に殺すテクニックとして教えた物だった。


敵兵は立っている者はいなかった。

しかし元捕虜の兵は、死体の中から息のある者を見つけては、息の根を絶っていた。


それは1時間に及ぶ戦闘であったが、40万人が死ぬには短い時間であった。

その情報は羅漢大陸の全土にアッと言う間に広がり。

様子みしていた領主や初めから戦争に参加していない国々は希望が潰えた瞬間だった。


ここに羅漢大陸の国々が無くなった。



オーランド王国とバラン帝国で会合が持たれた。

若い皇太子とすぐに国王になる王子の話しあいだった。

俺の居ない場所での内々的な会合でもあった。




その通達は突然に俺の手に届いた。

羅漢大陸を引き換えに、バラン帝国の借金を無しにして、領土もオーランド王国に引き渡す事であった。

オーランド王国とバラン帝国では、今の羅漢大陸をどうこう出来なかった。

戦争で被害の出た国々を、領土にしても利益の出る領土にするには、数百年も掛かる恐れがあった。

それには人材も費用も労力も、どれだけつぎ込めばいいのかも分からない。

ならば、それがある所に任せて、変わりの利益を貰う。


それがバラン帝国の借金の帳消しと、オーランド王国は利益を生み出す領土であった。

多分オーランド王国からはバラン帝国へ、何らかの補償金と言う名目で相当な金額を払いバランスを取るのだろう。


俺も黙ってそのまま受けなかった。

俺と一緒に付いて来たい民は、無条件で送り出すことで了承させた。

それと、戦艦・空母・駆逐艦・輸送船団は俺がそのまま引き継ぐことも承認させた。


ノームには自治権を与えることを約束して、1国を任せると言うと物凄く喜んだ。

そして不毛の土地に居るノームに、連絡して来させてもいいかと言って来たので、費用も持とうと言うと更に喜んでいた。



そして、復興に向けて、異世界通販から建設重機の購入が増える一方だった。

C1(汎用ゴーレム)1000体が復興に向けて24時間働き続ける。


元サラン商業都市の港に沈む船は、海中に潜水夫が潜り船の中に巨大風船を仕掛けてた。

海上の船では、ポンプの稼動に向けて準備中であった。


「試運転で行なった手順で行なえば、必ず成功する」


「船長、準備OKです」


「スイッチを入れろ」


「稼動しました」


「空気が60%になりました」


「異常は無いか?」


「船長、ありません」


「空気が100%になりました」


海上にブシャーと穴の開いた船が浮かび上がった。

甲板から海水が流れ落ちている。

小船で近づき、浮かんだ船に数人が進入、そして根元のコックを閉めるとパイプを外し始める。

作業の終わった数人が、タグボートに合図を送る。


浮力によって浮かんだ船を、タグボートが何度も押して向きをかえてえい航して、港の外へ運び新たなドッグへえい航してゆく。

1ヶ月も経たない間に港は前より便利な港へと変貌していった。


この世界に散らばったノームが、次第に集まりつつあった。

ノームが入所した日から、作物の育ちが著しく良くなって1ヶ月には収穫も行なえるだろう。




もし面白ければ。

下の項目の☆☆☆☆☆でポイント応援して下さい。


良ければ5点、悪い1点でもお願いします。


気になる方は、ブックマークを付けて下さい。

書く為の応援をよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ