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火砲の秘密




大型船がようやく入港して来た。

連絡を受けてから1ヶ月が過ぎて、いい加減にしろと言いたい。

あとで聞いた話しだと、航海の訓練と【火砲】の訓練を兼ねていたらしい。


捕虜を使って大型船を造船しようと言う、噂も聞いている。

【火砲】も仕組みを調べていて。捕虜もその仕組みは知らないらしい。

どのようにして調べるのか、俺には分からない。



既に湾内は整備されて岸壁へ接舷せつげんさせる為に、タグボートが調整しながら接舷させている。

降りてきた人達も、整備された湾内に驚いていた。


「責任者のトニーです。遠い所をご苦労様でした」


「ああ、あなたが有名なトニー様でしたか?私は船長を務めるバードンです。しかし凄い所ですね、感心しました」


どうも運航させてきたのは、捕虜になった20名であとの40人は、運航方法ならう仕官候補の面々。

先の海戦で主立った海軍兵を失った結果であった。


「申し訳ないのですが、【火砲】は1門しか備えていません。海軍の上層部が勝手に外しまして本当に申し訳ありません」


「1門あるだけで大丈夫です。お酒を用意してますがどうですか?」


「いえ、急ぎ帰ってこいと強く命令されてます」


「バーラーの町までなら送れますがどうしますか?」


「それでお願いします。そこに軍の馬車が待機している筈なので・・・」


「ナック、案内を頼む。あのバス2台で送くるように」


俺は早速、【火砲】外して1つ1つばらして考察してゆく。

どうやらこの文字配列が魔法のマナを変換して無系の魔法にしている。


そして大発見な事が分かった。魔石結晶の上に銅線を繋げて筒内左側に接続。

その銅線には樹脂の帯で巻いていて、電気の絶縁に使っている。

そして筒内右側に同じように繋げて魔石下に配線していた。


筒上の玉に魔力を流し、筒内に無系の球体を作ると電気が流れ、徐々に球体内に電気エネルギーが溜まる。

筒底の玉に魔力を流すと発射され、無系の球体が着弾すると電気エネルギーが一気に放出して燃え広がる仕組みだった。

なので着弾地に居た人は感電死したと思われる。

その仕組みから魔術士2人で【火砲】が発射される仕組み。


これは大発見だ。ガソリンや太陽光を使わずに電気が使える。

早速、電気圧を計ってみよう。

成る程、これだと今使っている機器には電圧が高すぎる。変圧器を使って電圧を下げて使うしかないな。

異世界通販で加算されない分は痛いが、我が領土を発展させるには有る程度使うしかない。


早速、使っていないこの建物の中に変圧器を購入して置いてみよう。

このオークから取っておいた魔石を接続して計測。

成る程、この魔石ならこの変圧器で丁度良い電圧になっている。



「領主さま、ドッグに大型船を陸揚げさせて置きました。作業に取り掛かってもよかったですか?」


「あの船には大型電気モーターで、標準スクリューに繋いでくれ。大型電気モーターはA倉庫に有る筈だ」


「分かりました」


「トニー・サルトルさま、トニー領都より通話です」



「なんだと・・・もう既に建てたのに足らないのか?・・・分かったすぐに帰る」


「帰られるのですか?」


「また、移住者が増えたそうだ」


何故だかドラゴンスレイヤーと呼ばれ、吟遊詩人によって王国全土に広まった。

それを切っ掛けに、移住者が急に増えだした。


あの軽装甲機動車で領都に向かって走り出した。

道路も整備されて60キロを出しても揺れなくなったので安心。

前は酷く揺れたので、車酔いにまいってしまった経験がある。




領都では、建築大臣の要望を聞き、建築予定地前へ資材を一気の置くと次の場所へ移動。

次々資材を出し続け、建築大臣から魔石の補充を受ける。


そして連絡して置いた建物に入り、変圧器を置いて配線を繋げて最後に魔石に繋げる。

このスイッチを上げれば、電気が流れる筈だ。


俺は外に出て「スイッチを入れてくれ」


薄暗くなった街の大通りの街灯がともると、大通りが明るく照らされている。

今まで個別の配線でスイッチを入れていたのが、ここの操作で一斉に付けたり消したりが出来る。

今は街灯の配線しか繋がっていないが、今後は区間ごとに変圧器を設置して全建物に供給する予定だ。


後ろに付いて来た大臣が、


「凄いですね。これで街灯を賄っているなんて、工場区間にも建てますよね」


「ああ、建てるよ。これで燃料が無くなったっと言う苦情は無くなるだろう」


「そうですね。重機から燃料を取られる心配をしなくて済みそうです」



そして次にやって来たのがスーパー銭湯。


住民が増えるとあの風呂だけでは如何しようもなくなり、2階建ての風呂施設を作った。

露天風呂・サウナ・水風呂・ジェットバス・普通の風呂・薬風呂などが完備。

朝8時から営業開始して21時に閉店。

ここだけで、大型発電機を2台も使っていた。


ここにも同じように変圧器を2台設置、閉店後の配線を配線図を見ながら電気工事士と相談。


それが終わるとやっと領主邸へ帰れた。

ここも領主邸らしく作り替えが検討された時には、皆は豪華に目立つように建築するべきと押し切られてしまう。

5階建ての白に統一されて豪華な飾りも付けられている。

あの豪華な飾りも機械で作られた為に、見た目より安い買い物。


「お帰りなさい。食事の用意をしますか?」


「あ、食べて来たからいいよ」


「早く連絡してくれたら、アッキーやシランとユナも寝なくて済んだのに」


「君は遅くまで起きているんだね」


「ララが魔法の研究を続けていて、それに付き合っていたの」


「ララには無理をするなと言っておいてくれ」


「あなたが直接言えば喜ぶと思うな」


「・・・疲れたから寝るよ」




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