魔法ほしい
どうやら帝国に着いたらしい。
町並みは王国とそんなに変わらないが、そこら中に軍服?のような服を着た人たちが
巡回を行っている。
さて … …
来たのはいいけど、どうやって強い人を探そうかな
『 まあ、時間はたっぷりあるしの。 』
確かにそうだ。
露店でもめぐりながら強い魔力を持ってる人を探してみよう。
見つからないと思うけどね … …
思いっきり旅行じゃないか。
というか … …
これ、不法入国じゃないか?
ばれたらどうなるんだ。
『 さあの。最悪殺されるだろうな 』
勘弁してほしいよほんと … …
僕公爵家の長男なんだけど … …
『 まあ、最悪時間を巻き戻せば良い。ルイスの魔力ならば可能であろう 』
あ、そうなんだ
時空魔法って便利だね
『
まあルイスだから使えるという面もある。
普通の人間ではそもそも魔力が足らん
』
魔法チートもらってよかった。
では探索しようかな。
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side 帝国軍上層部
「 … … 伝令、伝令 至急応答されたし 」
「 どうした 」
「
帝国内に異常な魔力反応を持つ人間が侵入
繰り返す
帝国内に異常な魔力反応を持つ人間が侵入
」
… … くそ。
平日の昼間に何て悪夢だ
「
軍では手に負えないレベルの魔力反応のため、至急応援を要請
繰り返す
軍では手に負えないレベルの魔力反応のため、至急応援を要請
」
「 敵意はあるか 」
「 不明。ただ好戦的な反応は出ている模様 」
くそったれ。
ただ、そういう人物を見つける手間が省けたのは魔術師ギルド長様様だな
「 了解。引き続き警戒せよ 」
「 了解 」
とりあえず上に話を上げるか … …
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side 帝国宰相
「 フィリップ皇帝。どうやら帝国内に突如化け物が現れたらしいですぞ 」
「 … … 魔物か? 」
「 いえ、人間だそうです。軍では手に負えないレベルだとか 」
「 人間、か … … 一体何のために 」
帝国軍のレベルは高い。
武はもちろんの事
魔法使い一人とっても力がある。
超級魔法の使い手も在籍している。
その軍が手に負えないとなると … …
「
皇帝直属の7騎士または
魔導士様に対応を当たっていただくべきかと。
」
「
やはりそうなるか … …
今動かせるのはどれくらい居る
」
「 今すぐ動かせるのは、序列第一位と四位の騎士、そして魔導士様です 」
「 よし。今すぐ勅命を出す 」
「
承知しました 。
よろしくお願いいたします。
」
やはり、こういう時の対応の速度が並みではない。
王としての器が違う。
前代の皇帝では右往左往し、その間に全てが終わっていただろう。
これは殿下にも期待できるというもの。
将来が楽しみだ。
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side ルイス
帝国に来て分かった事がある。
それは料理がうまいという事だ。
何故あるのか分からないがここには米が存在する。
やっぱ日本人には米だよな。
謎肉もおいしい。
何の肉かさっぱりだ。
だがおいしい。
ここは天国かもしれない。
『 … … ルイス。目的を忘れておるぞ 』
まあいいじゃないか。今日くらい
またいつか探そう
『 そういうもんかの … … いや、どうやら向こうから来てくださったみたいだぞ 』
ん … … ?
おいしくご飯を食べていると、二人の男性と一人の女性がこちらに向かってくる
あの女性、とてつもない魔力だ
おそらく強い
「 やあ。こんにちは 」
「 … … こんにちは 」
「 そんなに警戒しなくていい。ただ話をしに来ただけなんだ 」
「 話? 」
「
ああ。その前に自己紹介を。
私は王直属の騎士で序列第一位を承っている
クリスという者だ
」
「 俺は序列第四位のバイルだ 」
「 私は魔導士の名を預かっているサラよ 」
全員大物じゃないか。
だがしかし、なぜこんな大物が僕の元へ?
「 … … ルイスです。旅人です 」
「 旅人、ね。 」
何だ
まさかもう身元が割れているのか?
「 何の目的で帝国に来たんだい? 」
まあ、そこは隠しても無駄かな
「 強い人いるかなって 」
「 … … はい? 」
「
帝国って知識に貪欲なんでしょ?
だから強い人いるかなって。
」
「 ふふ。なるほどね。」
第一位の騎士は不敵に笑った
「 君も、私と同じ人種と言う事だ 」
「 出たよ。 クリスの戦闘狂 」
「 あきれたものね。 」
この人、何かやばい感じがするな … …
地位が高い人はどこかネジが飛んでるってよく言うしな。
「 君、魔法で騎士と戦ったことはあるかい? 」
「
いや、無い。
だが自慢じゃないけど、俺は無詠唱で上級魔法が使えるからね。
そこらの騎士では太刀打ちできないよ
」
「
ふふふ。
まあ、そこらの騎士では無理だろうね。
だが、帝国一の騎士ではどうだろうか?
」
ん … … ?
まさか、この人
「
そうだよ。強い人を求めて来たんだよね?
私は帝国一強いという自負がある。
よければ対戦でもしないか?
」
この人、見かけによらず好戦的だ
「 あ~あ。もう知~らね 」
第四位が匙を投げた。
だが
こんな機会二度とないだろう。
受けない手は無い。
「 いいだろう。お願いする。 」
「 ありがとう。では場所を移動しようか? 」