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対大精霊

魔法使い同士の戦いでまず必要なのが


魔法の打ち消しだ。


この世界にはdenyという魔法打ち消しの技が存在するが


あれは魔法力を用いて相手の魔法に干渉し、無理やり無かったことにする魔法だ。


干渉する際には相手がその魔法に使用した魔力より数段上の魔法力が必要になる。


そして


denyの他に、相反する魔法をぶつける事で


相手の魔法を撃退する、【打消し】という方法が存在する


一般的にはこの方法が最も多く使われている。


試験の時、僕が放った魔法に対し担当教官が行ったのもこの方法だ。


この方法の利点として、denyより使う魔法力が圧倒的に少なく出来る


というメリットが存在する。


数値で表すと


denyの場合、「 10 」の火魔法に対しては「 11 」以上の魔法力が必要な事に対し


打消しの場合、「10」の火魔法に対し「5」程度の水魔法をぶつけるだけで対処できる。


まあ、相手の魔法と魔力を見破れなかったら意味ないけどね。


この戦い、まずdenyは使用しない方がいいだろう。


なぜなら、相手の魔法力もまた


膨大な力を持っているからだ。


そんな相手にdenyを使っていては魔力がきっと持たないだろう。


「先手は貴様に譲る。いつでもいいぞ」


大精霊として威厳か


はたまた、絶対に勝つ自信があるのか。


「分かりました。では行きます。」


僕は魔法を創造する


メテオレイン(火の雨)


火と土の混合超級魔法


想像するは土の塊


そして纏う炎


直径10m 程の土の塊に炎が纏う


これが約20個生成される


あぁ … … こんな魔法を使い対戦出来る日が来るだなんて


どれほど幸福な事だろうか


 恍惚の表情を浮かべているところ悪いがな

 そんな魔法では、ちと遅いぞ


まあ、確かにこの魔法は速度は出ないが … …


威力は十二分にある。


打消すだけでも周りに相当な被害が出るだろう。


「 ふふ、私は魔法を打消す必要は無い 」


… … denyか?


だがこの魔法には相当な魔力が込められている。


簡単には出来ないはず


 ふふ、

 発想が違う

 モノが違う

 人の世に慣れすぎた哀れな存在よ

 神の如き力を知るがよい

 フリーズ(時間停止)


そんなばかな … …


ありえるのか … …


 ふふ、あり得るのだ

 あり得るからこそ、私が大精霊たり得る


僕が放った魔法がビクとも動かない。


動かそうとしても動かない。


完全に停止している。


「 さらにな、こんな事も出来る 」


精霊から先ほどとは桁違いの魔力が溢れ出る。


リバース(現象改竄)


「 そんなのありかよ! 」


僕が放った魔法が僕に向かって降り注いでくる。


僕の制御下からも外れたのか、一切の操作ができない。


ウォータートルネード(竜巻)! 」


水と風の混合超級魔法


荒れ狂う風に水が纏われる


普段の生活からは想像も出来ないような現象の衝突が起きる。


denyでもよかったが、どのように魔力が書き換えられているか分からなかったためやめておいた。


「 まさか、自分の魔法に対して打消しを行う日が来るとはね 」


 まあ、これは小手調べだよ

 自分の魔法すら打消せない者を倒しても面白くないからの


小手調べの魔法にしては、あまりにも強力すぎた。


僕の使う魔法はほぼ封じられたも同然だ。


だがしかし、その魔法の弱点もまた見つけた


ホーリーライト(聖なる光芒)


光の天魔法


この魔法は音すら置き去りにする


感知する事すら許されない


感知されなければ、魔法を止められる事も無い。


「 甘いな 」


… … !


確かに魔法は発動し、精霊に当たったはず。


だが何かにはじかれた。


 光魔法の対策など当たり前だよ

 まあ、一瞬でフリーズ(時間停止)の弱点を見抜き

 対抗策を打てたのは褒めてあげるけどね


光魔法の … … 対策?


 そういえば、人間界には防御魔法も無いんだっけ?

 今のは闇魔法で事前に身体を覆っていただけだよ

 簡単さ


… … くそ。


いよいよ打てる手が無くなってきたな


何かいい手はないか。


「 どうした。もう打つ手が無いか? 」


… …


いや、ある。


僕が開発した魔法


ブラックホール


恐らく今現在僕がもつ最高威力の魔法


だがしかし … …


あの日、試験終了後宿に訪れた人物の言葉が気になる。


 その開発したという魔法を使っても良いぞ。

 いざとなれば空間事元に戻せるしの


まあ、今は特別な状況だからいいのか?


そもそもあの人が善人だったとも限らないしな … …


 … … そうか。ではいくぞ。

 【ブラックホール】


崩壊した星。


光さえ脱出することができない天体。


僕はそれを創造する。


「 … ! 」


そして次の瞬間。


僕は元居た世界に戻ってきていた。


「 ん … … ? 」


「 どうしたのよルイス。急にきょとんとしちゃって 」


声の方向を見てみると、そこにはカリンが居た。


何故 … … ?


「 ルイス君だったかな? 」


「 … … はい 」


 あの魔法、人間には過ぎた力だ。

 魔法階級で表すと、恐らく

 神話魔法に届くだろう。

 ルイス君のような人間が存在するのは驚きだね


「 … … 一体何をいってるのよ 」


恐らく、あの空間に飛ばされていた間は時間が経過していなかったのだろう。


残されていた二人からしたら意味が分からないか。


「 まあいいだろう。精霊との契約に移ろうと思う。準備は良いかな? 」


さっきの戦闘の結果はどうなったんだろう … … ?

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