猫だって日記する
ひらがなだらけなので、読みにくいかもしれません。
○月○日(月)
きょうからにっきをつけるニャ。
っていうかふゆやすみのしゅくだいなんだニャ。
めんどくさいにゃ。
にゃをニャにへんかんするのもメンドクサイから、これからにゃにしようかな。
そろえるのがメンドクサイから、てきとうにしちゃおうにゃ。
ニンゲンってこわいニャ。
このまえなんか、おめめクリクリなおんなのこにあったのにゃ。
でも、むちゃくちゃにぼくをなぐったニャ。
ぼくはめずらしいのか?っていっしゅんおもったニャ。
でもむちゃくちゃなぐってきたからいたかったにゃ。
・・・どうだ、ぼくだってニホンゴしゃべれるんだぞ!
え。
おかぁさんが、ぼくのゲンゴリョクをうたがうの。えっとね。カンジだと言語力ってかくんだよ。えっへん。えらいでしょ。
しよにちは、たくさんかくことになるけどあとからあきてくるっておかあさんがいってたにゃ。
まぁぼくのせいかくは“あきっぽい”ひともじだっておとうさんもいってたにゃ。
おとうさんもおかあさんもひどいにゃ。
それ、けっこうショックだったにゃ。
ショックっていうのは、へこむっていみなんだにゃ。
ショックはエーゴらしいんだけど、ニホンジンもしってるらしいにゃ。
エーゴっていうのは、英語ってかくらしいにゃ。
ぼくって、すごくものしりでしょ?
――物識りは良いけど、さっさと書きなさい
あ、おとうさんのこえがはいっちゃったじゃないにゃぁぁぁ!
――そんなものほっとけ。最後に消せば良いじゃないか
・・・めんどくさいにゃ。
――なら今消せ。やっぱりお前はめんどくさがりやなんだから
なんだよぉ、おとーさんのせいなのにぃぃ。めんどくさぁいにゃぁ。
おっと。もうこんなじかんだにゃ。
おやすみなさぁにぃ。
△月△日(火)
きょうはおいしいでーだったにゃ。
あさごはんはぼくのこうぶつ。ぼくのこうぶつはにゃにって?ひみつだにゃ。ひんとはわらえるものにゃ。
ひるごはんはぱんとぎゅーにゅー。これ、ぼくがにばんめにすきなたべものだにゃ。いちばんすきなものはって?おしえないにゃぁ〜。
ばんごはんがいしょく。なんとまぁぼくのこうぶつがでてくるだなんてめがとびでそうなくらいびっくりだったにゃ!・・・おかあさんのまねしたよぉ、うん、ひゆっていうのつかったよ。ん?おめめがとびでそうになったってかいたの〜!うん?ぱくり?いいじゃんかにゃぁ〜・・・。
にゃはんにょほん。
あのにゃ。そのびっくりしたものっていうのはね。どっぐふー・・・
・・・。
そうですにょ、ぼくのこうぶつは、どっくふーどにゃの。
だって、きゃっとふーどよりあじがこくて・・・じゅーしぃにゃの!
でも、からだにはわるいんにゃって。きゃっとふーどはおさかなつかってて、どっくふーどは、おにくつかってるかさらみなんにゃって。ぼくさらみってにゃにか、しらにゃい。
おいしいものはしかたないにゃっ!
なやむより、まずどっくふーどにゃ!!
って、ぼくことわざつくっちゃった。
もごもご。
え?
いまたべてるのわ?ってにゃ?
やしょくようの、・・・どっぐふーど!
なんかもうくせで、どっくふーどいうのにとまどっちゃうにゃ。
もうおおごえでさけんでやるにゃっ!
どっくふーどどっくふーどどっくふーど!!!
――あんた煩いよ・・・?
□月□日(水)
あ、めんどくさい。
3日目でめんどくさがるぼくはだめだとおもうけど、でもしょうじきめんどくさいにゃ。
かくことにゃいもん。
んじゃぁにゃぁ・・・。
♪〜〜
かんとりぃろぉど このみち ずっと いけばぁぁ あのまちに つづいてる きがするぅ かんとりぃろーど
ひとりぼっちぃ おそれずにぃ いきようとぉ ゆめみてぇたぁぁ さみしさぁ おしこめぇぇぇてぇぇ つよいじぶんをぉまもっていこぉぉぉ
かんとりぃろぉど・・・・
〜〜♪♪
どお?うまったにゃ?
・・・がーん!
とちゅうでりゃくされてるにゃ!
おかしいにゃ!ぼくはそんなにおんちじゃないにゃ!
うえぇぇぇぇぇえええぇぇえっん!
――こいつは煩くしないと日記が書けないみたいだな。
――えぇ。そうみたいね。めんどくさい仔だわ。
おとーさんもおかーさんもひどすぎだにゃああああああああああ!
●月●日(木)
ふゆやすみおわるまで、あと・・・きょういれて、みっか。
はやいにゃ。かなしいにゃ・・・だって、ねぼうできるんだもんにゃっっ!
っていうか、またまたかくことないにゃ。どうしよかにゃぁ・・・。
あ。
おんなのこがじてんしゃにのってるにゃ。
かわいいこだけど・・・まよってるかにょ?
あっ。
めがあってしまったにゃ!
にゃ・・・。
ちかづいてきたにゃ!
・・・・。
――かわいい・・・
あ。はなれたにゃ。
って・・・ ぼくおとこなのにかわいいって!!
ひどい。
ひどいにゃ。
かっこいいっていってほしいにゃ。
にゃにゃにゃ・・・くしゅん。
あ。
かぜひいちゃったにゃ。
やだにゃぁ。
へ、へへへっへっぶしぃっ!
にゃ・・・・。
ねるにゃ。
なおすにゃ。
がんばるにゃ。
れっつらごー!だにゃ。
おやすみにゃさぁぃぃ・・・。
――布団かけて寝なさい!
めんどくしゃぁにぃぃ・・・。
――寝言がめんどくさいって・・・すごいめんどくさがり屋ね。
――ちょっと・・・これはやばいぞ。すごいめんどくさがり屋過ぎだ。
▲月▲日(金)
うぅぅ・・・へ、へっぶじっ!・・・だぁ・・・。
きのうのかぜ、まだなおらないにゃ・・・がーん!だにゃ。
おねつをはかってみようかな。
――駄目!日記を書いてから!
えぇ・・・びょーにんにそんなことぉ!
――あんた、人じゃないんだから、病人じゃなくて、病猫でしょうが。
じゃぁ、びょーねこに、なんてこと!
――早く書きなさい。
おかーさんのばかばかばかばか!!!!
――煩い。
・・・・。
おねつが、きゅーじょーしょーしちゃうじゃないか。
きゅーじょーしょーっていうのは、カンジで、急上昇ってかくんだよ。どお?ものしりでしょ?
ぼくは、とってもものしりなの。
えへへ☆☆
――どこが物識りなのさ?
おにぃちゃん!かえってたの!いじめだいすきおにぃちゃんが!?
――・・・しっ、失礼にゃ!俺は、可愛い弟を可愛がってるだけだ!
おにぃちゃん、また“にゃ”がついてる。そろそろそつぎょうしないとおこられるよ。
――ええぃ、黙れ黙れ!俺だって、気にしてるんだから!
ふっふぅ〜ん♪しかえしだよ。
――・・・。お前・・・やっぱし、お前の方がいじめだいすきだろう?
・・・・・。
おにぃちゃんの、ばかばかばかばか!!!!
なんか、きょうはつかれた。はやくねよっと。
そしたら、すぐになおるよね、びょーき。
■月■日(土)
きょうで、ふゆやすみはおしまいですにゃ。
なんかもったいにゃい。なんでもうおわっちゃうにょ?
あしたはニンゲンでいうにちようびっていうおやすみのひにゃにょにぃ、なんでねこはあるんにゃろ?
こんなときはちょっとニンゲンがうらやましいにゃ・・・。
ごほごほ。
のどがいたいにゃ。
まだびょーきがにゃおらないにゃ。めんどうなびょーきだにゃ。
ごほごほっ。
こんど、おいしゃさんにいかなくちゃだにゃ。
あー、おいしゃさんはきらいだにゃ。
あのおめめがきらーんてしてて、『おくちをあーんってしてね』っていって、無理やりくちをこじあけて・・・とにかくきらいだにゃ。
きらいっていうより・・・こわいにゃ。
もーちょっとかわいくなったら、もっとおきゃくさんふえるとおもうのにぃ。
そういえば。
おとーさんが、ぼくもニンゲンになるっていったニャ。
なんとそのために、おとーさんもおかーさんも、あのおにぃちゃんも“にゃ”がつかないようにきをつけたそうだにゃ。
ぼくはもうちょっとおおきくなってかららしいけど、たのしみだにゃ。
だって、あんなにおおきくなれるんだにゃ。
・・・きらいだけど、ぼくもニンゲンになったら、きらいなものがひとつなくなるにゃ。
きらいなものをつくっちゃだめだって、せんせいもいってたにゃ。
ちょっと、たのしみだにゃぁ。
☆
「地上にもう生物は・・・皆無か?」
「ええ」
「・・・どんな作戦だっけ」
「えっとですね・・・まず犬や猫を人間にして、世界の人口を増やし、車の生産を増加して、CO2排出量を増やし、異常気象の連鎖がおこり、人間は皆家にこもり――まぁ簡単に言えばあれですよ、酸欠にしちゃったんですよ、地球全体」
「そうだったな・・・それじゃ、いくか」
「はい」
地底に住み、知能のついたゴキブリの進化した生物が。
地上にあがろうとしていた。