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海を歌う愉快な黒板

ドライブ

作者: 海之本

僕はハンドルを握っている


これからどこに行こう?


君は隣りで

「どうしたいかが大事だ」

なんて言うけれど


僕はきっと

疲れているんだね

無駄な車線変更ばかりしてる


ガソリン満タン

ハンドル握り

アクセル踏みこむ


だけど

時々

ミラーで過去を見てしまう


小さくなっていくのは

あの頃の思い

走り続けるだけじゃ

もうすぐ見えなくなる


街灯もない

標識もない

目的地はどこか


あてもなく

さ迷っている


あるのは

自分とハンドル


道の先に何があるのか

どれだけ走ればいいのか


僕の思い描く空は

どこにある?


あの日

大切なもの置き去りにして

代償っていうヤツ

車に乗せた


後部座席でうずくまる

重い影

行き着く場所に

連れて行きたくはない


あなたは隣りで

あの場所に行こうと言う


けれど


あなたの願いは

僕の答えじゃない


確かな地図を

あなたは持ってるかい?


ハンドルは

僕の手の中


どの道を走るのか

どこを曲がるのか


車は僕の思い通り

ハンドルは

僕が握っている


どこに向かおうか


僕はあの空へ

あの、地平線へ

向かいたい

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― 新着の感想 ―
[良い点] 共感できる。 そしていつまでも目的地が定まらない先にある焦りも解ってしまう。 短いながら端的に『ドライブ』という概念に重なってる気がする。 [一言] ガソリンが満タンなうちはどこへだって行…
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