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魔王少女スターリナ  作者: 祭谷一斗
1899年、グルジア
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君主制

「と言っても、もう言葉を覚えればいいってだけじゃないからね」


「王宮じゃ人材は足りない?」


 ここはもう、率直に言うべきだろう。


「うん。人材と言うか……いや、とにかくそれ以前の問題だね」


 おそらく、人は足りていない。

 けれども、もっと足りていないのは。


「人材が足りない、てだけならいいんだ。一応、見つくろうことで何とかできるからね。でも――今の制度が、ね」


 さすがに、言いよどむ。


「専制君主制?」


 一方で、彼女の切り込み方は容赦がない。

 苦笑いしつつ、僕はうなずく。


「うん。分権、て言えばいいのかな……もう、一人で一国全部をどうこうできる範囲は、とうに超えてるんだ」


 2000万㎡、1億人。

 ベテルブルク(ピーテル)を首都にした巨大な版図。

 ……そこでようやく、僕は思い出す。

 ロシアの首都は、まだモスクワじゃなかったことを。


 機能がモスクワに移るのは、あまたの血が流れたら、のことだ。

 これはさすがに、後で話すことにしよう。


「サンクト・ペテルブルクから一人で治めるには、今のロシアは広すぎるんだ」

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