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魔王少女スターリナ  作者: 祭谷一斗
1899年、グルジア
89/350

ワイン

 玄関の扉が開く。

 僕一人の食卓に、“辺境の魔女”が舞い戻る。


「お待たせ」


 普段通りに手下のワイン、ただし今日は2本を引き連れて。

 1本は陶器製、1本はガラス瓶だ。


 もちろん、食事時のワインは珍しくもない。

 なにしろグルジアは、世界最古のワイン生産国なのだから。

 食事で供されるのはごく普通のこと。

 宿に泊まれば、当然のように飲み物として注がれる。

 ほぼ無料で出てくるのもあって、僕もだいぶ飲み慣れていた。

 この辺り、よく僕の故郷で出されていた緑茶を思いだしもする。


 改めて席に着いた彼女に、僕は問いを投げかける。


「――それは?」


 食卓に置かれた2本。

 僕はその内、ガラス瓶の方に目を向けていた。


 グルジアでは陶器のワインが当たり前のなか、ガラス瓶のそれは珍しい。

 封のコルクにしても、熟成期間を反映してか、かなり長い。

 銘柄は分からないけど、かなり大切なものに見える。


「まだ秘密」


 言って彼女はワイン2本を並べ、僕らのコップを確認する。

 いつものように飲み干し、食後は綺麗に空だ。

 何はともあれ、今から飲むことになるのだろうか。

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