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魔王少女スターリナ  作者: 祭谷一斗
1898年、サンクト・ペテルブルク
75/350

興味本位

 こちらへの興味が失せたなら、今度はこちらが答える側になる。

 可能な限り面白がらせ長引かせ、かつ情報を引き出す必要がある。


「そうですね……最初、僕から何を取り立てる気だったのか、なんてどうでしょう」


 この質問もまずまず、お気に召したようだ。

 促されるように、僕は続ける。


「今の僕は、金銭を持たなくもない。一財産ほどではないにしろ、狙う動機としては十分に思います」


 金銭狙いでないのはほぼ確信した上だ。

 こちらは比較的早く、財布を差し出す意を示している。

 追い剥ぎ目的なら、ここまで時間をかけての会話は避けるだろう。


 1月半ば、ロシアの夜。

 人目こそ無いものの、一晩中皆無と言い切れるほどでもない。


「金の問題じゃねえのは、承知の上だろ?」


 黙って僕はうなずく。

 お互いにとっての念押し。


「でも正直なところ、金銭以外の動機だと分かりません。祝祭に出入りしてるのは僕だけじゃない、他に3000は人がいる。はっきり言えば、僕より与しやすい相手、いくらでもいるでしょう」

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