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魔王少女スターリナ  作者: 祭谷一斗
1905年、上海
283/350

ルール

 提案したゲームは、およそこんな所だ。


1・トランプの同マーク13枚を使う。

2・ゲーム開始時に伏せカード1枚、手札6枚ずつを配る。

3・先手はカードをひとつ指定する。後手は手札にある場合、指定されたカードを公開し手札から出す。提示できない場合、後手の敗北となる。

4・後手のターンに移る。後手は3を行う。

5・どちらかがカードを提出できなくなるまで、これを繰り返す。


 要は、伏せたカードを当てるゲームだ。


「どうかな?」


 わずかに思案する顔。

 そう、この穴には、彼女なら気づく。


「――担保がないわね」


「と言うと?」


「このままなら、最初に自分の手札を(・・・・・・)指定した方の勝ちになる」


 その通りだ。

 そしてこの指摘までは、想定通りでもある。


「そうだね。なら、どうしようか?」


「――その前に、確認しておきたいの」


「?」


「あまり長くはかけたくない、区切りが欲しい」


 なるほど。

 ルールの提案前に言うのが、いかにもらしい(・・・)

 こちらとしても、一度は聞かざるを得ない。


 ――長すぎず、けれども思考を巡らせるに足る時間。

 少しだけ考え、僕は言う。


「じゃあこうしよう。指定は1分以内。試合は最高で5セット、つまり3ゲーム先取」


「1ゲーム5,6分ね――いいわ」


「ありがとう。じゃあ、そちらの提案をお願いするよ」


「指定された側に、カードを開ける権利が必要」


 相も変わらず、端的な言い方だ。

 その端的さは、長所ばかりでもない。


「先手が自分の手札を指定していたと考えたなら、後手は先手の手札開示を要求できる。ただし、これを使い外したなら、即座に1ゲーム落とす扱い――これでどう?」


「うん、いいんじゃないかな」

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