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魔王少女スターリナ  作者: 祭谷一斗
【第二部】 1904年、フィンランド湾、クロンシュタット
234/350

ふた皿目

 メインひと皿目の決定。

 正直なところ、そうむずかしい事ではない。

 肉料理を提出すると決める段階で、メニューはかなり限定される。

 ジャガイモ・フリットの変更点も、劇的にメニューを変える程ではなかった。

 その変更にしても、迷うほどのことでもない。


 ただ、ふた皿目はかなりの悩みどころだ。

 ふた皿目を決めるのは、かなりの困難がある。

 なぜか。それはもちろん、今回ふた皿しか提出できないからだ。


 フランス料理の、それも形式を考えると、出題者の意図はかなり限定されることが分かる。

 前菜、サラダ、魚料理、スープ。

 正直に出したなら、メインの肉料理とデザートに辿り着く前に余裕でふた皿をオーバーしてしまう。

 つまりこの試験形式では、フルコースそのままを求められてない。

 おそらくは、ひと皿で複数種類を兼ねる類のひねり方も。


 ゆえに提出に際しては、メニューを的確に取捨選択しなければならない。

 そして当然ながら、メインの肉料理を外すことはほぼあり得ない。

 ほとんど誰もやらないだろうけど、これでやらかす(・・・・)と大減点は避けがたいはずだ。


 メインの料理は必須であり、ここは単に通過点にすぎない。

 ならば、とさらに僕は考える。

 肉料理の提出だけでは、決して測り切れないものとは何だろう。

 ここでたとえば焼く系統の魚料理を提出してしまうと、余程の腕でも減点されるのではないか。

 焼く技能ならば、肉料理でも測れることだからだ。

 メニュー選定による補完とPR。

 ここを正確に読み取れるか、そして明確に表現できるかが、今回かなりのポイントになるはずだ。


 ここまでが出発点。

 なればこそ、ここからが非常にむずかしい。

 試験参加者全員にとって、頭の悩ませどころになるはずだ。

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