表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王少女スターリナ  作者: 祭谷一斗
1895年、グルジア
22/350

保証

 確かに僕は、嘘が下手なのかも知れない。

 だからみんな(・・・)の前で、「ありのまま」を話したとする。


  ――誰かにここへ連れて来られた? それは不幸な。

  ――ここで暮らしたい? 大変だろう、手を貸そうじゃないか。

  ――1994年生まれ。うん、今なんて言った?


 ……ここからさらに、正直に話したとしよう。


  ――100年ほど間違えている訳ではないと。ふむ。

  ――なるほど未来から来たと。ちょっとよく分からないな。

  ――からかっている訳でもない。どうやら、君について考え直さないといけないようだ――。


 地雷が今の時代に存在するなら、この状況への比喩に足りることだろう。

 ついでに言えば、『タイムマシン』が書かれるのは今年のはずだ。

 無理。率直に言って、その一語に尽きる。


「いや、“ありのまま”って言うけど、僕は」


 言いかけて言葉を切った。

 店長さんが皿を下げに来たからだ。

 ひとしきりの回収と立ち去りを待って、僕は続ける。


「……ええっと、その、僕は」

「大丈夫よ」


 心配はいらない、とばかりに彼女。


「ユーリはユーリだもの」


 なるほど、確かに大丈夫(・・・)ではあるのだろう。

 それが並の背景だったなら。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ