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魔王少女スターリナ  作者: 祭谷一斗
1895年、グルジア
20/350

説明

 人助けを気取るには、まず当人の余裕が必要だ。

 ところがこのお人好しは、賭け金に自分の命まで乗っていることを忘れていたのだった。

 気付いてしまった今の僕に、そこまでの余裕はない。

 何しろ明日にでも、4割で“当たる”ロシアン・ルーレットをする羽目になるのだから。

 そして焦りは往々、ロクな結果を生まない。


「……ともあれ、やって欲しい“必要なこと”の中身、詳しく説明して欲しいね」

「簡単よ。あなたの来歴を説明して欲しいの」


 それだけでいいのだろうか。

 怪しむ気配が、向こうにも伝わったらしい。


「もっと具体的に言うわ。あなたがどこの誰で何なのか、端的に説明して欲しいの。いつまでも異国人(ニーエブリィ)じゃ通せない、それは分かって欲しい」


 僕が平静なら、たぶん「誰に」と問うていただろう。

 繰り返すようだけど、このときの僕は冷静さを欠いていた。


「……分かったよ」


 少し考え、僕はうなずいた。

 彼女になら構うまい、そう思った。


ありがとう(スパシーバ)。じゃあ今週、たぶん土曜日になるわ」

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