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魔王少女スターリナ  作者: 祭谷一斗
1902年、シベリア、イルクーツク
185/350

利器

 不意に、僕は小型機械(スマートホン)の存在を思い出す。

 まだ(・・)首都(でありこの名前である)、サンクト・ペテルブルクに置いたままの機械を。

 確かに薄々、その重要さを感じてはいた。

 でもそのときの僕は、真価を計り損ねていたと言っていい。


 何もWikipedia丸ごとが必要な訳じゃない。

 内蔵している辞書ひとつとっても、計り知れない価値がある。

 たとえば、外国語の辞書でさえそうだ。

 著名な人物で有れば、2016年当時の(・・・・・・・・)簡潔な経歴が出てくることだろう。

 それはとりもなおさず、現時点からの未来予知に等しい。


 後悔は先に立たない。

 僕の小型機械(スマートホン)にしても、バッテリーは何年も前に切れている。

 今の僕にとって(・・・・・・・)、この情報はあまり意味がない。


 ――それでも、後に続くかも知れない者にむけて、書き残しておこう。

 たとえ通信手段が途絶しても、その機械には使い道がある。

 バッテリーが切れるまで、その力を活かしてみるべきだ。

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