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魔王少女スターリナ  作者: 祭谷一斗
1895年、グルジア
17/350

質問

 ほんの少しして。

 意を決し、僕は尋ねる。


「――何が聞きたい?」


 そしてこうも付け加える。


「全部は無理かも知れないけど、嘘はつかない。少なくとも、そうなるよう努力するよ」


 積極的に言わない代わりに、誤魔化すこともない。

 それが僕の考えるかぎり、最大限の譲歩だった。

 どうしようもないその時は、沈黙で答えることになるはずだ。


「聞きたい、と言うのはちょっと違うわ」

「……と言うと?」


 返ってきた予想外の答えに、僕は困惑する。

 彼女は、興味がないのだろうか?

 それはそれで、少し楽ではあるのだけど。


「“必要なこと”をやって欲しいの。わたしからはそれだけ」

「……それだけじゃさすがに、返事は無理だね」


 彼女が無理難題を言うとは考えづらい。

 ただしそれは、彼女の考えていることならの話だ。

 狭い村では、いくらでもしがらみがあるだろう。

 ……中にはたぶん、僕には気づかせなかったようなものも。


「せめて具体的な中身を言ってくれないと、きちんとした返事はね」

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