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魔王少女スターリナ  作者: 祭谷一斗
1901年、サンクト・ペテルブルク
149/350

五分五分

「……しょうがないわね」


 肩をすくめ、不承不承の意を見せるジョゼファ。

 一時休戦、と言ったところだろうか。


「これ以上は帰って来たら、ね。――ちゃんと、帰って来てね」


「もしどこかに飛ばされても、無事生き延びるよう努力するよ」


「努力するのは当たり前でしょ。私が言ってるのは、私の前にきちんと、てこと」


 どういう事だろう。

 今ひとつ、意味をはかりづらい。


「僕が帰って来ないかも……てこと?」


「ええ。今はどこであっても、あまりよろしい情勢じゃない。でしょう? それに、ユーリはいろいろ甘いから」


「……そうはっきり言われると、ちょっと自信がないね。でも、気を付けてはおくよ。……お休み」


「――お休みなさい」


 僕は僕のできることをするしかない。

 不安はある。わずかな昂揚も。

 あるいは全て杞憂で、何事もないのかも知れない。

 できれば、そうであって欲しいのだけど。


 ――ともあれ。

 今日と言う日が、既に忘れがたい日なのは間違いなさそうだ。

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