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魔王少女スターリナ  作者: 祭谷一斗
1901年、サンクト・ペテルブルク
148/350

武器

「心にとめておくよ……ところで、さすがにそろそろ寝ていいかな?」


 午前10時、つまり日が出てすぐ起きるとして。

 昼下がりまでの出頭(・・)には、かなり慌ただしい。

 寝る前の準備を考えても、ギリギリな睡眠時間だ。

 ともあれ、何とか午後4時、日の入りまでには帰れるといいな、と思う。


 帰れるかどうかは、ほぼ運次第だろう。

 でもどうせ運次第であっても、運以外の要素を埋めるにこしたことはない。

 何があるか分かりづらい以上、しっかり寝て頭を冴えさせるのは重要だ。

 僕の武器はそう多くない。

 だからこそ余計に、可能な限り研いでおく必要がある。


「あ、そうだ――もし、僕がそのまま戻らなかったら、今日、打ってた文章を渡しておいて欲しい。宛先は読めば分かるよ」


 あの書類を渡せば、当面の用はおそらく足りる。

 僕がいなくても、しばらく支障はないはずだ。


「もちろん、そうでないことを祈りたいけどね」


 誰に、とまでは言わなかった。

 僕にだって、祈りたくなることはある。

 たとえそれが、当て所ない祈りだとしても。

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