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魔王少女スターリナ  作者: 祭谷一斗
1901年、サンクト・ペテルブルク
143/350

一知半解

「ごめん。確かに、君のことで隠し事してたよ」


 いざ、うなずいてはみたものの。

 どこまで打ち明けるべきか、まだ僕は迷っていた。


 血塗られた魔女。

 全ロシアを支配した鋼鉄の女(スターリナ)

 それが、かつて彼女が辿るはずの道だった。

 少なくとも、僕のいた時代ではそうだ。


 仮に僕がそう言われたらどうなのか。

 ほんの少しだけ、考えてみる。


  ――あなたは後の世の赤い皇帝(ツァーリ)です。

  ――地位についてからは、ひたすらに恐れられました。

  ――ちなみに治世中に数千万人が死にました。


 ……大仰すぎて、実感に乏しい気もする。


 どうしたものだろう。

 正確には、どんな風に打ち明けたものだろう。

 いつも難題を相談できるはずの相手が、今日は対戦相手と来る。

 むずかしい、あまりにむずかし過ぎる。


 ほとんど思いあまって、僕は言う。


「――何から聞きたい?」


 以前に、これからの大まかな歴史は告げていた。

 なのでこの言葉は、こんな意味だ。

 ――きちんと答える、と。

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