表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王少女スターリナ  作者: 祭谷一斗
1901年、サンクト・ペテルブルク
139/350

交代作用

「……いや、それはさすがにダメだね」


 まかり間違っても、彼女をシベリアに行かせるような真似は。

 知られざる火薬庫の中に、火花(イスクラ)を投じるようなものだ。


「僕のことは、僕の方で何とかするよ」


 無論、女の身で流刑地なんかに行かせられないことは大前提として。


 シベリアで死ぬことは恐らく、ない。

 ならば、そこで起こり得ることは何か。

 ほぼ間違いなく、同時代の政治犯(・・・・・・・)との接触だ。


 これはたぶん、相当にまずい。

 なぜならこの時代の政治犯とは、僕のいた世界で言うところの、革命勢力に他ならないからだ。


 ――革命を束ね、全ロシアを支配した血塗られた魔女。

 ジョゼファから鉄の女(スターリナ)への火種が、こんなところに埋まっていようとは。

 僕が甘かった。けれども何とか、事前に気付けてよかったと思う。


 思わず、ひとり僕はつぶやいていた。


火花(イスクラ)、か――」


 まったく、どこに何が埋まっているか分かったものじゃない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ