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魔王少女スターリナ  作者: 祭谷一斗
1901年、サンクト・ペテルブルク
133/350

食前食後

 少しつぶれたみかんを食べ終わり、あらかた食卓が片づく。

 後は飲み物を残すだけの、穏やかな食後。


「ユーリは残りのシャンパン、どうする?」


「ジョセファは飲むんだよね?」


 軽くうなずくのを見て、僕は答える。


「僕ももらうよ」


 あらためて、グラスは赤い液体で満たされていく。


 いつもなら紅茶とジャムを用意するところだけど、さすがに今日はない。

 ティースプーンですくった浅煮ジャム(ヴァレニエ)をなめながらの濃い紅茶は、冬ならではの格別な味なのだけど。

 好みによっては、浅煮ジャム(ヴァレニエ)にウォッカやブランデーを垂らしてもいい。

 僕はと言うと、イチゴジャムとブランデーを小さじ一杯ずつ混ぜたものがお気に入りだ。

 ……まあ、それはともかく。


「――じゃあ、そろそろ」


「始める?」


「うん」


 考えをまとめる時間は、それなりにあった。

 そのためのインターバルであり、食事時間でもある。


「とりあえず、僕の方からいいかな?」


「ええ」


 長かった12月31日の夜も、ようやく終わろうとしていた。

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