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魔王少女スターリナ  作者: 祭谷一斗
1899年、グルジア
107/350

取捨選択

 彼女の言うことはよく分かる。


 百歩譲って、“怪人物”が力を増すところまではいい。

 問題は、それが大っぴらになることだ。

 それは取りも直さず、皇帝の力を貶めるだろう。

 そんな力の低下を緩衝する余裕は、今のロシアにはない。

 

 皇帝の力にヒビを入れてしまっては意味がない。

 つまるところあくまで内密に、皇帝を補佐する必要がある。


「問題は、何をどう補佐するか、ね。ユーリには、何かいい案はあるの?」


「物凄い名案って訳じゃないけど――ひとまず、情報収集とその取捨選択が肝心なんだと思う」


「収集はともかく、選択?」


「うん。たとえば、あからさまに誰でもできる要件は、事務的に処理してもらうとか」


 皇帝が下々の案件に触れるのは悪くない。

 けれども、それに時間を費やし過ぎるのも考え物だ。

 あらかじめ取捨選択を行えるのなら、その浪費は免れる。

 私的な時間がとれるようになれば、自然、余裕も生まれるはずだ。

 組織や怪人物に、つけ込まれないだけの余裕が。


 ただし、それは――。

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