幽霊の恋
初めて書いたのでいろいろおかしなところがあるかもしれませんが、最後まで読んでいただけたら嬉しいです。
放課後、夕日が空を赤く染め上げている。教室にも赤い光が射し込んでいた。
わたし…音無葉月は教室から見える学校のグラウンドを見ている。
そこには、グラウンドを走る陸上部の姿がある。わたしは、そのなかでも先頭に立っている彼…高橋天音君を見た。
やっぱりカッコいいな。見るたびにそう思ってしまう。
高橋君は陸上部のキャプテンで種目はハードル。大会ではいつも優勝している実力者。高橋君の走りはとてもキレイでつい見とれてしまう。
毎日、好きが積もっていく。最初は見てるだけで良かったのに…わたしは欲張りだ。そんな自分が嫌になる。
どうして高橋君を好きになっちゃったのかな?
わたしは幽霊、高橋君は人間。高橋君にわたしの姿は見えないし、名前だって知らない。
高橋君としゃべりたい、一緒に勉強したり、帰ったりしてみたい。そんな事は出来ないのに…
はぁ、人間になりたい。生きかえりたい。どうして自分から命を投げ出してしまったんだろう。わたしは激しく後悔する。もっと命を大切にすれば良かった…
「神様、お願いです。わたしを人間にしてください。少しの間だけでいいです。高橋君としゃべりたいんです。お願いです、人間にしてください。」
いつもつい願ってしまう。叶うはずがない願いだと分かっていても…。
「葉月、また高橋君みてるの?」
ふと、親友に話しかけられた。この子も幽霊だ。この学校には幽霊がたくさんいる。幽霊も人間の生徒と同じように授業を受けに学校に来ているのだ。学生のときに命を落としてしまった人は大抵ここにくる。幽霊界と人間界はあまり変わらないのだ。ちなみに成仏はするけど、60歳を越えないと成仏はできない。
「………う、うん……。」かなり遅れて返事をする。
この子はわたしの一番の親友、佐々木誉。なんでも相談出来るいいこ。
「葉月、わたし、良いこと聞いたんだけど聞きたい?」
「何?聞きたい。」
わたしはずっとみていた、高橋君から目をそらし、誉の方をみる。わたしの好奇心がうずうずしている。
「この学校のどこかに、秘密の部屋があるの。そこで願い事をすると、願いが叶うらしいの。」
「そうなのっ?」
さっそく探しに行こう。わたしはそう思った。叶うかな?でも行動せずにはいられない。たとえ嘘だとしても、もしかしたらって思ってしまうのだ。早く見つけて、願いを叶えるんだ。
わたしは走って教室を出た。
最後まで読んでいただき、たいへんうれしく思います。
この話しのその後は皆さんが思い思いに想像してくれたら、嬉しいです。
未熟者なので、アドバイスや感想どんどん書いちゃってください。