81.2年間の成果
「いやぁー、相変わらずの威力ですなぁー」
「サーラの喋り方がおかしくなってる....」
「しょうがないぜ、クロ。あれを見たら」
「そうだね....。世界中の魔法使いが泣くだろうな」
サーラたちが各々の感想を述べます。
「えーっと....やりすぎちゃった、かな?」
「いや、やりすぎってことはないと思うけど」
「ゴブリンとかオークならまだしもスヴァジドラゴンまで両断する魔法なんてねぇよ」
「しかもあんな大きな剣を魔法で振り回すなんてできないよ」
「アリスがいたら相手の注意なんて関係なさそうだねー」
「で、でも!ほら、今回は私1人だったから高火力の魔法を使ったけどそうじゃないなら考えるからね?」
「そもそも1人で戦える魔法使いってのが珍しいんだよ」
「そりゃオースティン伯爵が欲しがるのも納得だよ」
「そのことなんだけど、みんなも招待されたってどういうこと?」
「それはな、俺たちがオースティル学園に行った時の話だ」
「ちょうどアリスちゃんが帰ってきた時に私たちもオースティル学園から帰ってきたの」
「それであの荷物だったんだね」
「その通りだ。んで、その時に来年は俺たちも来ないかって誘われたんだ」
「オースティン伯爵もアリスの失踪のことは知ってたからすごく心配してあったよ」
「そうなのね。で、その学園での学習の成果がこれ、と」
「その通り。今日はみんなの成長を見せ合おうってことで集まってもらったんだ」
「へぇー。それは私も?」
「当たり前よ。なんなら貴女が1番すごいいんだからね」
「そうだそうだ!だからアリスは1番最後な」
「じゃあ俺から行こうかな」
そう言ってテレスが取り出したのは剣の柄です。
「おっ、もう出来たのか!?」
「うん、作ってもらったよ」
「さすが貴族様だなぁ」
「それはいいから!えーっと俺は大剣の刃を創り出せるようになったんだ」
そう言いながら剣に魔力を込めると立派な岩製の刃が生えてきました。
「それで攻撃力も上がるし、身軽になるから俊敏性も上がる。と、まぁこんなところかな」
「多分すげぇんだろうけど俺にはわかんねぇな」
「簡単に言えばあれだけ固いものを創り出せるのは難しいからすごいってことだよ」
「そういうクロは出来んのか?」
「僕は属性的にちょっと厳しいんだ....」
「私はね、他の人に比べたら地味かもしれないけど、魔法が使えるようになったの」
「確かに地味だな」
「うっさいわね!黙ってみてな!『大気よ、燃えて集い飛んでいけ!【ボゥンデフル】!』」
サーラが使ったのは火属性魔法の【火の玉を撃つ魔法】。
火の玉は周りに被害が出ないように空に向けて撃ち放たれました。
確かにこの魔法は威力はあまりないけど、当たると小さな爆発が起きるため、敵の注意をそらすのに向いているのでず。
「僕は威力が上がったのと、短縮詠唱ができるようになったのと、凖古語が使えるようになったんだ」
「凖古語って?」
「えっ、アリス知らないで使ってたの?」
「なにもそんなの意識したことないよ」
「流石と言うべきか....。じゃあさっきサーラが使った魔法を使ってみてよ」
「いいよー。【火の玉を撃つ魔法】」
「それだよ、それ。違いわかる?」
「発音とか?」
「まぁそんな感じかな。アリスも学園に行ったらわかるよ」
「へぇーー。なんかクロが物知りに見えてきた」
「物知り、じゃないと思うけど....。ありがとう」
「そんじゃ次は俺だな。俺ぁ剣の扱いが上達した。ただの片手剣だけじゃなくて大剣まで扱えるようになったんだぜ!」
「ついでに体のこなしも上達してる。ディルのくせに単なる力だけじゃなくなってるんだよ」
「くせにってなんだよ!まぁ力だけの斬撃じゃなくなってるんだ」
そう言って腰にさしてある剣を抜き、近くの木を切り倒しました。
「今俺は木を切ったが力はあんま入れてねぇ。魔力をなんかすればこうなるらしい」
だそうです。
何とも感覚派のディルらしいです。
「最後は私かな?」
「だな。いっちょどデカいのやっちゃってよ」
「そうねー。じゃあ私が海獣と戦った時の魔法をお見せしましょう」
「属性は?」
「水の派生の氷だよ。範囲魔法だから最小限しかしないよ?」
「いーよー。多分それでもすごいんだろうけど」
「氷かぁ。僕にもできる日が来るのかな....」
「じゃ、いくよー。【世界を凍らせる魔法】!」
私の使った魔法により一帯が氷へと変わりました。
「すっげぇー。何が強いのか分からんけどすげぇな」
「環境の変化....ここら一帯がアリスの武器みたいな感じなのか?」
「お、クロその通りだよ。この辺の氷は全部私の魔力でできてるからどうとでも操れるんだよ」
「んだよそれ、ずりー」
「そーだそーだ!」
「それが魔法使いだよ。でも普通はこんな量の氷は扱えないけどね」
「そうだね....。多分アリスだからできる芸当だろうね」
「結論、アリスちゃんはすごい!」
「だな」
「だね」
「うん」
「えぇー、なんか私が全部持っていっちゃったような....」




