71.山越え⑥
中央大陸で信仰されている創世教。
宗派などは存在していないはずなので帝国でも公国でも変わらないはずなのに...。
そんなことを考えながら一夜を明かした次の日、まだ風も強く雪も降っていますがそれも問題ない程度だったので山頂まで行くことにしました。
防寒装備を身に付け、家を片付けたら、いよいよ出発です。
昨日までの吹雪でかなりの雪が積もっていたので私の魔法で溶かしながら前に進みます。
「いやぁ、もうすぐローディア山の山頂かぁ。長ったような短かったような」
「まだあんだけあるけどな」
セーラさんの言う通り、山頂まではまだ距離がありました。
「そうだけどさ、最初に比べたら全然近いじゃん?だからもう着きそうだと思ってね」
「まぁ、アルの言いたいことは分からんでもないな」
「でしょ!きっとこうやって話していればすぐに着くんだって」
「でもその前にまたちょっとした岩壁があるよ?」
「でも前のに比べたら全然だろ?」
「そりゃそうだが...。どうしたんだ?アル。なんか変だぞ」
「そうか?いつも通りのはずだけど」
「なぁ、アリス。変だと思わんか?」
「確かに...。いつもより饒舌っていうか上機嫌っていうか。なんか変だね」
「ここまでで疲れたんだろうな。山頂着いたらちょっと長めに休むか?」
「いいと思うよ。ただこれが休んで治るってのならだけど」
ドサッ
後ろから何かが雪の上に落ちる音がしました。
その音につられて後ろを見てみると顔を真っ青にしたアルさんが倒れていました。
「おい!アル!アルフィオス!目を覚ませ!」
「アルさん!起きて!あとちょっとだってアルさんが言ったじゃん!」
「うぅ、¥@?#%$@7jz@ksyあつい?@¥」
「チッ、体調管理が大事だとあれほど言ったのに...」
「とりあえず山頂まで行っちゃいましょう!ここは坂が急だから家が建てられない」
「それはいいんだがコイツはどうすんだ?」
「セーラさんがアルさんを背負えない?私が荷物を持つから」
「岩壁は?」
「荷物を下に置いて、私が登ってセーラさんがビレイする。で、私が登り切ったらロープで荷物を引き上げるの。どう?」
「そこまで考えてあるんなら文句はない。ただアリスまで倒れるなよ?」
「もちろん!そうと決まれば、さっさと、よいしょ。行くに限るね」
「あぁそうだな」
倒れたアルさんと荷物を抱えて進み続け、山頂前の関門である岩壁に挑戦します。
セーラさんの的確な指示で岩壁を登り切り、荷物を引き上げたあと、アルさんを背負ったセーラさんが登ります。
ビレイ役、とまではいきませんがセーラさんと繋がっているロープを少しだけ引っ張って登る手伝いをします。
なんとか岩壁を登り切った時には辺りも暗くなっていました。
「アリス、行けるか?」
「もちろん行くよ。あ、暗くなってきたから明かり出すよ。【光弾を出す魔法】」
「おぉ、明るいな。これなら進めそうだな」
そして進むこと1刻ほど、ようやく山頂に着きました。
「ようやくの山頂かぁ。頑張ったなアリス———」
パサッドスッ
「お、おい!しっかりしろ!アリス!」
「あ、いえでしたっけ?えーっとポイッ!っと」
「ったく無r——————」
山頂に着いた、そこまでは覚えているのですがそこからは全く記憶がありません。
1刻は1時間です
人によったり地域によったりして言い方が変わることも




